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2chの「MC・催眠系総合スレ」をまとめてます。(作りかけだから見にくい)
万能スイッチ - 2chMCスレッド | 彩民のMC小説

万能スイッチ



(第一話)
(第二話)
(第三話)
(第四話)


第一話


 女子中学生にいじめられる男子なんて、本当に存在するわけがない。
「あはははっ! 本当にこいつ勃起させてるよー?」
 ……転校する前には、そう思っていたんだけど。
 
 旧校舎。僕が通うことになった中学校には、校庭のすみっこに木造の校舎がそびえ立っている。
 2階建ての教室で、廊下はきしみ、窓ガラスは割れ、中は木と水の腐った匂いが充満している。
 自治体の予算削減とやらで、取り壊しは予定のまま一向に進行しない。
 おかげで肝試しや、怪談や、犯罪や、いじめのかっこうの場所となっているのだった。
 
「やっと大人しくなったじゃん?」
 そして僕は、人気のない旧校舎の女子トイレの中で、僕は制服姿の3人の女子に囲まれていた。
 暗い部屋。窓ははめ殺しの頑丈なすりガラス。壁は黄色がこびりついたタイル。
 そんな不衛生で生理的嫌悪感をもよおす不気味なトイレの床に、僕は転がされていた。
 下半身は裸。腕は後ろ手に縛られている。トイレにこびりついた臭い粘液が、僕のふとももにねとりつく。
 ……とんでもなく、気分が悪い。
「女子トイレで女の子にイジメられて勃起しちゃうんだ? あんたマジ変態よねー」
 と、金髪の少女が先頭に立って僕を罵る。少女といっても当たり前だが僕と同年代だ。
 名前は三条エリカ。背が高く、14歳のくせに170センチ以上もあるバレー部のエースだ。
 身体能力抜群で、頭も上の中。髪の色は地毛で、北欧だか中欧だかの貴族の血を引いていると
自称しているらしい。ぱっちりとした目と高く整った鼻、小さな口。容姿はそんじょそこらの
雑誌モデル顔負けで、誰もが信じている。
 僕の下半身を見てくったくなく笑うこのサドっぷりも合わせて見れば、僕だって納得する。
「まあ。先っぽから何か垂れていますわ」
 と、エリカの隣に立つ黒髪の少女が言った。

「うわ、それセーエキ? あ、違った。透明だからカウパーっていうんだっけ」
「そうですねえ。ひょっとするとただのお小水かもしれませんが」
「あははは、それウケル! 勃起してるのにチビれるのかなー?」
「私はよく存じませんが、救いようもない変態さんでいらっしゃいますから、あり得ますわね」
 エリカはにこやかに笑って、つんつん、と靴のつま先で僕の先端を啄いた。僕はうめく。
 純真そうな笑顔で僕を罵る少女の名前は、玉名真姫。苗字はたまいな、と読むのだそうだ。
 ある名家の箱入り娘で、世間知らずが極まったような女。ただし外見だけは心優しき大和撫子だ。
 外見だけである。その証拠に、僕のペニスを一番積極的に踏んでいたのは真姫で、それどころか
今回のいじめを性的虐待にエスカレートさせたのも真姫だ。要するに主犯だ。
 こいつには他人への思いやりというものが、かけらも存在していないように見える。
「ほら、小夜子さんも。遠慮せずにきちんと虐めてあげなさい」
「あ、あぅ……」
 と、突き出されたのはおどおどとしている、小柄なおかっぱの少女。名前は小谷小夜子。
 苗字と名前のとおりとても小さい女の子で、僕より頭一つ分小さい。気もとても小さい。
 怯えているのは罪悪感からなのか、それとも単に男の下半身が怖いだけなのか……多分両方だろう。
 どちらにせよ僕にとって重要なのは、彼女はこのいじめを一切止める気がない、というところだった。
「小夜子のパンツ盗むよーなヤツよ? ぶっ殺しちゃってもいいぐらいよ?」
「世が世なら極刑ですわね」
 と、エリカと真姫が笑いながら言った。そんな感じの罪状で僕は虐められているのだ。
 ちなみに真実ではない。掃除のときに、ロッカーの隅に挟まっていた白い布を持ち上げて、そこを
エリカに見つかっただけだ。どうも体育の着替えの時になくなって、小夜子はそのままノーパンの状態
だったらしい。
「な、なんで……」
「……」
「ひ、ひどい、よ……」
 僕はずっと沈黙している。そんな言い分が、こいつらに通じるわけがないのだ。
 いや、小夜子にだけなら通じるかもしれないが、残りの二人がすぐにそれを覆すだろう。
 そして……もっと重要なことは、真実を信じて許してもらいたい、などとは僕は思っていないのだ。
 だって、そうだろう。
 許してください、と懇願するのはこいつらであって、僕ではないのだ。
 ついでにいえば、本当の所、僕は楽しくて楽しくて仕方がないのだ。
 僕はこいつらと違って人間で、つまり普通に臆病で、罪悪感もある。
 だから……こいつらみたいに、何をやってもいい対象がいると、とても嬉しいことになるのだ。
「……え、えい」
「おー! いったー!」
「大胆ですわねー」
 黄色い水のこびりついた靴の裏で僕をぐりぐりと踏む。
「…………え、えへへ」
 抵抗しない僕を見て、ほっとして、少しだけ安心したような笑顔を見せる小夜子。
 僕は決めた。最初に玩具にするのは、こいつにしよう。

 その翌日のこと。
 行動に入る前に、僕の能力を一応確認しておこう。
 経過を省いて核心から言うと、僕は「スイッチ」を自由に作ることができる。
 押すと、人の心が設定したとおりに変化するスイッチ。場所も数も制限はない。
 そいつの指をスイッチにだってできるし、別の場所にスイッチを作ることもできる。
 はっきり言って、とても強力だ。
 この前は、人気アイドルのスイッチをWiiのコントローラに作って、Aボタンを押す度に
『結婚してください』と喋るようにした。おかげでテレビの中は大混乱で、腹を抱えて笑った。
なんとかそのアイドルの持ち芸ということで終息させたようだった。
 ただ、万能なわけじゃない。スイッチを作るのはとても疲れるので、一日に一人分しか作れないし、
あまり大規模な事件になったらひょっとして、僕の能力の存在に気づくような奴が現れるかもしれない。
だいたいスイッチを押さなければ、何も効果はないのだ。
 計画が必要だ。そうでないと、僕は破滅するかもしれない。
 そういうわけで、確認を終えたので行動に移ろう。
 今いる場所は放課後の廊下だ。太陽はまだ落ちていないが、じきに暗くなる。
 そんな夕暮れの中、僕の目の前で下校途中の小夜子がてくてくと一人で歩いている。
「……ふう」
 なんとなく足取りは重そうなように見えるのは、下着を盗られた件についてまだ落ち込んでいるのか。
 あるいは僕に対する罪悪感なのか。
 僕はどちらでもいい。彼女を玩具に出来るならば――玩具にしても問題ない、と僕が思える相手ならば。
 僕は辺りを見回す。小夜子と同じく下校中の生徒がまばらに歩いている。
 が、僕にとっては、関係ない。
「よし」
 家で4時間かけて考えてきたとおりの計画を、実行に移す。
 今回のテーマは『支配』で行こう。臆病でおとなしい子は、きちんと支配してあげなければならない。
 公然露出させたり常識改変させたりするのも楽しそうだが、それはエリカや真姫に取っておこう。
 僕はポケットから旧式の携帯電話を取り出して電源ボタンを押した。
 瞬間、小夜子の足がぴたりと止まる。電源は行動停止と開始の切り替えスイッチだ。
 携帯電話は、いじっていても不審者に思われず、ボタンも多いので、スイッチを置くリモコンとしては最適だった。
「…………」
 3秒ほど経ってから、僕はボタン1を押す。
 短いスカートがひらりと揺れて、小夜子はくるりと勢い良く反転した。
 そして、すたすたと早足で歩き出して、僕の横を通りすぎていく。
 ボタン1は目的地ボタン。どんな状況であっても、目的地に行く以外のことは考えられなくなる。
 小夜子の目は光と焦点を失くしていた。自由意志をスイッチに取られた際の、共通の特徴である。
「……」
 すぐ脇を通りすぎる。リンスの甘い香りがした。小さな小夜子のおかっぱの髪は、とても綺麗だった。
 夏服なので上着はブラウスだけ。小夜子はガードが硬く、その下に何を着ているのかはわからない。
 だけどすぐ判別できるだろう。
 実に楽しみだ。
 僕は心のなかに沸き立つものを感じながら、小夜子から少し離れて後を追っていった。
 目的地はもちろん、旧校舎の女子トイレだ。

「……えっ?」
 旧校舎の女子トイレ。その一番奥の壁に触った瞬間、小夜子は弾かれたように飛び上がった。
 目をぱちくりさせて、きょろきょろと辺りを見回して、落ち着かなげに小さな体を震わせる。
「こ、ここ……え、わたし、えっ?」
「ここがどこなのかぐらいは、わかるだろう」
 僕は言った。
 小夜子がびくんと体を大きく跳ねさせて、僕を凝視する。静止。ついで、困惑と恐怖の入り混じった表情。
「わたし……確か、帰って……え、でも、ここ……?」
「なんでここに来たのか、わかるかな」
「……」
 小夜子は腕を組んで僕から身を守るようにして、身を震わせている。黙ったままだ。
 ボタン2の効果が出ているのだろうか。よくわからない。
 ボタン2は「自分から足を踏み出せない」ボタンなのだが、小夜子はこんな性格なので、
本当に恐怖と混乱で動けないのかもしれない。想像以上に臆病な子のようだし。
「あ、あの……あのっ……」
「まあ、どうでもいいや。だって」
 僕は息を吸って、決意を持って言った。
「小夜子。君はこれから、僕の玩具にされるんだから」
「っ!!」
 小夜子の顔が小さく引きつった。何をされるのか、薄々感じていたのだろうか。
「い、いやっ……いやですっ……」
 小夜子は身を前に倒して逃げようとして、一歩踏み出せ……ない。
 そのままべたん、とトイレの床に倒れ込んだ。カバンがカラカラと情けない音で投げ出される。
 スカートが短いのでぺろんとめくれて、ショーツが顕になる。大方の予想通り、白の下着だった。
 端っこにフリルのような飾りがあって、とても可愛いデザインだ。
「自分からパンツを見せるのか。小夜子は変態だな」
「ち、ちがっ……やああっ」
 小夜子は涙声でスカートをおさえて、僕から恥ずかしい部分を隠そうとする。もちろん無駄だ。
 僕は反対側に回りこんで、小夜子のおしりに近寄る。近くに寄ると下着からはなんとも言えない匂いが
漂ってくる。本当に下着泥棒になる奴の気持ちが、少しわかったような気がする。小夜子のショーツは
背が低い割にはむっちりとしていて、撫で回したくなるような丸さだった。

「まあ、それは後でいいか。じゃあそろそろ、オナニーをしてもらおうっと」
「……え?」
 きょとん、と涙目で僕を見る小夜子。
 ただ犯すだけなんて、つまらない。僕はこの小さな美少女を、玩具にするために計画を練ったのだ。
「オナニー。自慰。マスターベーション。意味は知っているかな」
「…………っっ」
 途端に顔を真っ赤に染める小夜子。女子中学生とはいえ既に知っているようだ。
「じゃあ、はじめ。ぽちっとな」
 そう言って、僕はボタン3を押す。押し続ける。このボタンは切り替え式ではなく、押している間だけ
効果を発揮するのだ。
「え……あ、足……が……!?」
 小夜子が仰向けに寝っ転がって、その足がじわじわと開いていく。太ももの内側の内側まであらわになる。
 白い。小夜子の肌はとても白い。女子トイレの床の汚さとはミスマッチで、汚したいという劣情にかられる。
 僕は自分のペニスが勃起していくのを感じながら、ボタンを強く押し続けた。
 ぐぐぐ、ぐぐぐと足が開いて、最後にはほとんど平行に近いぐらいまで股が開いた。
 小夜子の表情は驚愕と恐怖で覆われていた。
「これは、オナニースイッチだよ」
 ボタンを離して、僕は言った。
 このぐらいはばらしても問題ないだろう。
「押している間だけ、小夜子はオナニーし続けるんだ」
「な……え、なっ……!? いやっ! なにそれっ……!?」
「僕にも原理はわからないけど、とにかくそういうスイッチにしたんだ。わかる?」
 理解はして欲しい。混乱したままの相手を蹂躙するのは、もう飽きたんだ。
 ボタンを押したり離したりして、小夜子に自由と強制を繰り返させる。
 股を開いたり、閉じたりするのを繰り返して、少しずつ開いていく。
 5回ぐらい繰り返して、両手を股間にやって完全にオナニーをする体勢になったところで、小夜子はようやく現実を認識したようだ。
 信じられないものを見る眼つきで、僕の顔と携帯電話を凝視している。
「そ、そんな……そんなの……魔法みたいなっ……うそ……」
「まあ、魔法かどうかはよくわからないけどね。じゃあ、そろそろ本格的にはじめよう」
「っ!?」
 僕はボタン3を小夜子に見えるように強く押した。
 小夜子の両指が下着の脇から小夜子の局部に滑りこんで、ゆっくりと動き始める。
 上半身も、ブラウスがめくれ上がってブラジャーが顕になっている。下着とセットの清楚な白。
「ふうっ……や……ああっ……」
 小夜子の声は震えている。とめどめなく涙を流して泣いている。
 自分がいじめた男の前でオナニーをしても、性感などには程遠いはずだろう。
 ボタン3でいじるのは行動だけで感覚はいじらないので、絶頂は遠い。

「ふ……ああああああっ!?」
 だから、別のところにボタンを用意している。小夜子の指が局部の上の方、というかクリトリスに触れた瞬間、
ものすごい嬌声がトイレに共鳴した。小夜子は足をびくびくと痙攣させて体を大きく反らせた。一瞬で絶頂に達した
かのようだった。
 ぷちゅり、と小さく可愛い水音がした。小夜子の局部に目をやると、下着の真ん中が透け透けになるほど濡れていて、
内側から大量の粘液が漏れでているようだった。小夜子の愛液だ。
「ああ、もう触っちゃったのか」
「や、あ、あっ!? な、なに、なに!? わたしっ……!」
「単純だよ。クリトリスはふつうの50倍の快感スイッチにしたから。ああ、ちなみに永久だから」
「!!??」
 小夜子の顔が、快楽と恐怖で引きつる。自分の感覚が奪われるというのは、どんな気分なんだろう。
 僕はときどき玩具が羨ましくなることがある。
「あーっ! あ、あ、あぅぅ!」
 僕はボタン3を押し続ける。その限り小夜子はクリトリスをいじり続けることになるのだ。
 小夜子の口からよだれが垂れて、体が悩ましげに左右に振られ、太ももの内側から液体を垂れ流す。
 指で自分の豆をひっかいたりつまんだり押し潰したりする度に、普通のオナニーの何十倍の快楽がある。
「ふやあああ! こんな、こんなあああうぅっ!?」
 ろれつが回らなくなってきた。5秒に1回は絶頂に達しているようだ。
 小夜子は最後に一際高く腰を持ち上げ、びくんびくんと全身を震わせて達する。
 それを見届けてから、僕はボタン3を離した。
「ふう……ふや……やああ……」
 トイレの床が小夜子の愛液でびしょびしょになっている。スカートに液体の点々が流れ落ち、ブラウスは汗で
べとべとになっている。最初のうちでこんな感じで大丈夫だろうか。
 僕は数分間、小夜子の意識と息が落ち着くのを待ってから、小夜子ともう一度向かい合った。
「まあ、こんな感じで続けていくよ」
「……」
 すぐ近くに小夜子のぱっちりとした目。僕を凝視している。それは恐怖の光なのか。それとも羨望なのか。
 まあ、どっちだっていいや。
「じゃあ次。今度はちょっと間接的だ」
 僕は小夜子に見えるようにボタン4を押して離した。
 そして、小夜子に質問をする。
「小夜子は、オナニーをしたことはある?」
「はい。いまので、3かいめです。……………………えっ!?」
 機械的に答えた後に、小夜子は慌てて口を抑える。自分が喋ったことが理解出来ないのだろう。
 僕は質問を続けた。
「エリカのことはどう思う?」
「きれいです。でもきらいです。こわいし、ひどいです。いじめられたくないです。……うああっ!」
 小夜子は既に気づいたようだ。ボタン4はどんな質問にも正直に答えてしまうボタンだ。
 これのいいところは、質問に答えたことを正気できちんと自覚できるところだ。

「じゃあ、僕は?」
「……」
 答えない。どういうことだろう。
「僕のことは、どう思う?」
「…………わか、り、ま、せん」
 なるほど。そういうことか。
 怖いとか嫌いとか気持ち悪いとか好きとか、そういう次元ではないわけだ。
 僕のスイッチを実感してしまったら、そういう感情を持つのかもしれない。
「エリカと真姫以外に、友達はいる?」
「いません。」
「家族構成は?」
「おとうさんとおかあさんはりこんして、おかあさんだけです。しまいはいません」
「おかあさんのことは好き」
「いいえ。わたしをたたくから、きらいです」
 臆病で暗い子なのにも理由はあるらしい。
「じゃあ、小夜子は好きな人はいる?」
「います」
「誰?」
「さえぐさせんぱいです」
「ああ、バスケの。どんな先輩?」
「やさしくて、かっこいいです。きっと、とてもやさしいです」
 優しい人に憧れているのか。
「向こうは小夜子のことが好きだと思う?」
「いいえ。わたしのことを、しらないとおもいます」
「それでも好きなんだ? 告白しないの?」
「しません。こくはくしても、ふられるからです。つきあうのも、こわいです」
「小夜子は処女なの」
「しょじょです。せっくすはしたことがありません」
「小夜子はセックスには興味あるの」
「きょうみあります。いつかは、してみたいとおもいます」
「今すぐじゃないんだ」
「いますぐはこわいです。いたいのはいやです。いたくないのがいいです」
「誰とセックスしたい? 三枝先輩?」
「みんな、いやです。いたくなくて、すきなひとがいいです」
 小夜子は目からぼろぼろと涙がこぼれている。質問に答えるたびに正気に戻っているのだから、当然だろう。
 自分の心情が暴露されていくことに耐えられるほど、人の心は頑丈にはできていない。
 やりすぎて早いうちに壊さないように、気を付けないと。

「さっきのオナニーは気持ちよかった?」
「ものすごくきもちよかったです。とぶぐらいです」
 飛ぶ感覚か。どんな感覚なんだろう。
「もう一度オナニーしたい?」
「おなにーしたいです。すぐしたいです。でもこわいからできないです」
「じゃあ、このまま家に帰したら、オナニーする?」
「します」
 恥ずかしくなければする、ということだろう。
「でも、オナニーよりもっと幸せになれることがあるよ。幸福になりたい?」
「しあわせになりたいです。でも、しあわせになりたくないです」
「矛盾しているね」
「むじゅんしています」
 人間の心なんて矛盾しているものだ。さて、そろそろ質問攻めも終わりにしよう。
 そして、僕はぼろぼろと無表情で泣き続ける小夜子に、見せつけるようにしてボタン5を押した。
「!?」
 小夜子の僕を見る目が変わった。
 涙目のうるうるとした表情。さっきまではほとんど絶望に近い涙だったが、今は違うだろう。
 僕はさっきと同じ質問をする。
「僕のことは、どう思う?」
「だいすきです。あいしています。ぜんぶ、すきですっ……!」
 潤んだ目でそう言って、小夜子は僕を見つめる。劣情。いや、発情していた。
「はい、よくできました」
 僕はボタン5をもう一度押す。途端に小夜子の目は混乱したようになった。
「……っっ!!??」
「もう気づいたのか。理解が早いね」
「や、いや、それいやっ!! やめ……て……っ!」
 オナニー強制のときとは段違いに、いやいやと首を振る小夜子。
 トイレの床で汚れるのも構わず、手を動かして必死で僕から遠ざかろうとしている。無駄なことだ。
「好きな人に抱きしめられたり、えっちなことされたりすると、幸せになれるよ」
「ちがう……ちがうよ、ちがうよおっ……!!」
「違わない」
 僕はボタン5を押した。ぴたっと小夜子の動きが止まる。ぶるぶると顔が震えている。
「まあ、元の感情も残るけど。好きって気持ちもあるんだよ」
 そうでなければ、面白くない。
 僕は小夜子に近づいて、顔を近くに寄せた。

「いや……すき……いや、すき……すきっ!!」
「キスしよう」
 小夜子の背中に手を回して、ぎゅうっと抱きしめる。小さな小夜子の身体はとても華奢で、柔らかくて、
保護欲をそそられる少女のものだった。僕は上半身全体で小夜子の体温を感じながら、小夜子の唇に唇を押し付けた。
「……んんんん!!!」
 舌と舌を絡め合わせる。小夜子の口蜜を舌ですくいとって、僕のつばと絡め合わせて、ふたたび流しこむ。
 ぬりぬりと小さくて熱い内部に、僕の唾を塗りこんでいく。小夜子の中を僕で充満させていく。
 熱い。おかっぱの少女、保護しなければならない対象とのねっとりしたキス。舌と心が焼けそうだ。
「ふやああ……!」
 そして、小夜子にとってはそれ以上のはずだ。どうしようもなく好きで、どうしようもなくわからない人。
両方の感情を向ける相手とのキスは、どんな気持ちなのだろうか。
 僕は勃起したペニスを彼女の太ももに擦りつける。すると驚いたことに、小夜子は自ら股を僕に寄せて、
僕のペニスに下着をすりつけてきた。激しく動かす。ぐちゅぐちゅ、ぐちゅぐちゅと小夜子とペニスが
布越しにすれ合う。やんわりとした粘膜の刺激が、たまらなく気持ちいい。
「ふう、ふやああ!」
 呼吸のために離れても、名残惜しんだ小夜子がすぐに唇を押し付けてキスを強制してくる。
 表情は八割が快楽と情熱でとろけきっていて、残りの二割で泣いているように見えた。
 ぷちゅん、と股のあたりで音がした。びくびくと抱き寄せた身体が震えた。小夜子はイっていた。
 三枝先輩とは比べものにならないぐらい好きな人とのキスで、全身を悦ばせて泣いていた。
 
 小夜子と8回キスをして満足した所で、僕はボタンを解除した。
「どうかな。幸福だったよね」
「うあ……うああああ……」
 顔を歪ませて、小夜子はひたすら混乱して泣き続けている。悲嘆にくれているのではない。
 かといって狂っているわけでもない。ただひたすら、どうしていいかわからない状態になっているのだ。
「わたし……わたし、こんな、わたしっ……」
「ボタンを押してほしいならいつでも言ってね。じゃあ、そろそろ最後だ」
 僕は携帯電話を小夜子に見せつける。使えるボタンはあと4つあるけど、どれも似たようなものだ。
「6が正常位、7が後背位、8が騎乗位、9が座位。どれがいい?」
「うあ……いやあああっ……」
 いやいやと首を振る小夜子。何の催眠もない状態でこんな判断ができるわけがない。
「どれも選ばないなら、好みでいいか。正常位でトイレになってもらおっと」
「うああっ!」
 僕はボタンを押す。すると小夜子は個室のドアを開けて、洋式の便器の上にすとんと腰掛けた。
 ブラウスをブラジャーごとめくって、小さなおっぱいを露出させる。先端は痛そうなほど赤く、
小さな胸とは不釣り合いに隆起していた。さっきからずっと勃起しっぱなしなのだろう。そして、
足を大きく左右に開いて、下着を膝のあたりまでずり下げる。
 ぱっくりと、小夜子の秘所が僕の方を向いている。オナニーと僕とのキスとで既に十数回と
絶頂に達していたそこはびしょびしょになるほど濡れていて、今もとめどめなく奥部から液体が
溢れてきているようだった。ぴちょり、と、洋式便器から小夜子の愛液が落ちてトイレに反響した。
 その一連の動作が完了すると、小夜子は僕の方を見て言った。
「せいじょうい、じゅんびかんりょうです…………っっ!!!」
 最後に小夜子はびくんと震え、それまでとはうって変わって、がたがたと震えだす。
 それでも体勢は崩さない。両太腿を手で抑えて、僕を見つめたままその表情は恐怖で震えている。

「じゃあ入れようか」
「いや……いや、いや……やめて……!」
 小夜子がぶるぶると首を振る。首から上と言葉だけが自由なのだ。
 足と秘所は、彼女の言葉とは反対に僕を受け入れようと歓迎していた。
「だめだよ」
 僕はズボンを脱いでそそり立っているペニスを露出させ、彼女の秘所に押し当てた。
 ぬるぬるとしたカウパーと愛液を亀頭でこねくり回して、小夜子の中に入る準備をする。
 これだけで脳髄に電気が走りそうなほど気持ちいい。小夜子のクリトリスに尿道を押し当てて
潰すようにして腰を前後に動かすと、小夜子は狂ったようによだれを垂らして声を上げた。
「あうう! ああああうっ!」
「もう濡れ濡れだな。それじゃ、さっさと入れようか」
 僕は腰を前に進める。
 つぷり、つぷり。と、小夜子の膣壁をこじ開けていく。にゅるにゅるした感触がカリを包み回して、
少女の愛液がそれを優しく包み込んでいる。なんて熱さ、そして狭さだろうか。複雑できめ細かな膣壁が、
僕のペニスを撫で回して、すぐにも射精して欲しいとねだっているかのようだった。
 僕は小夜子のすべすべの肌を撫で回して、その感触を堪能する。
「…………っ! っ!」
 痛みがあるのだろう。あるいは気持ち悪さも、だろうか。
 声のない悲鳴を上げて、小夜子は泣いている。
 僕はそんな小夜子の耳に口を近づけると、ささやいてあげた。
「大丈夫だよ。一番奥にも、スイッチがあるから」
「……っ!?」
 小夜子は理解が早い。さっきまで痛みだけだった表情が、今は恐怖に満たされていた。
「一番奥に達したら、とってもとっても幸せになれるから」
「いやあああああっ!? それ、それいや、いやあああっ!!!!」
 小夜子はこれまでで一番大きい声を上げた。でもそれだけだった。
 身体はむしろ逆で、華奢な足が僕の腰に絡みついて離さない。むしろ奥に導いている。
 僕は導かれるままに、ペニスで小夜子の膣をこすりながら、少しずつ少しずつ、小夜子にもわかるように
ゆっくりと中を堪能しながら進めていく。そして、最後に。
 こつん、とあっけなく、僕の先端が小夜子の子宮を叩いた。
「!?」
 小夜子の眼の色が段違いに変わった。瞳が蕩けきっていた。すべての抵抗がやみ、そして小夜子は声を上げた。
「ちやわしぇえええええええ!」
 ほとんどろれつが回っていない。口元からよだれを垂らして、小夜子は幸福を堪能していた。
 好きとか気持ちいいとかではなくて、本当に単純な幸福。子宮の一番奥を突かれると、小夜子は幸福になれるのだ。
 僕はしばらくそのまま小夜子の子宮と密着していた。むしゃぶりつくようにキスをする。強く強く乳首をつまむ。
 尿道で子宮の入り口をこすりまわして小夜子の中に僕の形を覚えさせる。
 何をしても、僕のペニスが奥に入っている限り、小夜子は極上の幸せを感じているのだった。

「しやわしぇぇぇぇ」
 そして僕は腰を引きぬく。小夜子が正気を取り戻す。
 小夜子は息を過呼吸気味に弾ませて、顔を恐怖にひきつらせたまま動けない。
 自分の感情が外部からきたものに支配される。その恐怖に、小夜子は固まっていた。
「じゃあ、ちゃんと動くよ。気持よくさせてね」
「!!」
 僕は小夜子の返事を待たず、腰をかかえて注挿を開始する。
 にゅるん、にゅるんっと勢い良く小夜子の小さな入口を僕のペニスが出入りする。
 突くときは、一番奥まで。そうすると小夜子はそのたびによだれを垂れ流してイってくれるのだ。
 ぬるぬるの内部を突き上げると、小夜子は全身を弓なりにしならせて、ぷしゃああ、と盛大に愛液を股間から出す。
 幸福の具現化としての絶頂。それは小夜子の人生のどんな経験よりも深い快楽に違いなかった。
「あ、いや、あ、いや、あああっ!」
 ペニスを抜く。小夜子が絶望に泣きむせぶ。ペニスを突き入れる。小夜子が幸福のあまり絶頂に達する。
 感情を両極端に極限まで振り回された小夜子の表情は、だんだん幸福のまま動かなくなってきた。
 そろそろ限界だろう。僕も、小夜子の小さくてぬるぬるでたおやかな膣の圧迫に、これ以上耐えられそうもない。
「出すよ……幸せになってね」
「ふあああああああっ!!!!」
 最後にぎゅうううっと力を込めて小夜子を抱き寄せ、全身を抱きしめに抱きしめる。互いのすべての粘膜をすりあわせる。
 小夜子とキスして、絶頂に脈打つ膣の一番奥の奥にまで僕を届かせてから、射精する。
 びゅくん、びゅくんと快楽がペニスの先端から脳天まで突き抜けていく。凄まじい快感だった。
「あーーっ! あああああああっ!!」
 射精するたびに、小夜子が絶頂の嬌声を上げる。子宮の一番奥まで届く精液でスイッチが入り、その度に絶頂に達する。
 小夜子の汗だくになった身体から匂い立つ女の香りが、どんどん強くなっていく。
 僕はその少女の香りを堪能して、最後の一滴までをも彼女の膣内に射精してあげた。
 きっと彼女は、幸福に違いなかった。

 小夜子を用意しておいた換えの制服に着替えさせて、僕は立ち上がった。
「さて、帰ろう」
「……」
 小夜子は立ち上がるのがやっとといった様子だったので、手を貸してやる。
 その手を小夜子はびくんと身体を震わせて見つめていたが、やがて涙目で、僕の手を取って立ち上がった。
 そして小夜子は歩き出す。
 しかし、すべてのスイッチを解除したにもかかわらず、小夜子は僕の手を離そうとしない。
 指先でつまむように。爪が食い込みそうなほどに強く。
「小夜子。手が邪魔」
「あ……! わた、わたし……! わたしっ……!」
 小夜子があわてて手を払い、かといって抗議もできず、えぐえぐと泣き出す。
 また何かのスイッチを押したのだと思ったのかもしれない。その誤解は、今は解かないことにした。
 一度本当の幸福を知ってしまった人間は、記憶を消しでもしない限り、どうやっても戻れない。
 例えスイッチであれ、好きだという感情に一度触れてしまったら、正常な精神も侵されるのだ。
 そのことに小さな小夜子が気づいた時、どんな表情をするだろうか。彼女はこれからどうなるなろうか。
 僕は小夜子の心の行く先に内心を踊らせながら、彼女を引き連れて旧校舎を後にした。

(了)


第二話


 わたしは、彼にあこがれていました。
 
 転校してきたその男の人は、前髪が長く、やせっぽちで、不愛想で、お世辞にも美形とはいえません。
 社会性のない彼の性格は、エリカさんと真姫さんのいじめのかっこうの目標となりました。
 彼がいじめられるのは、かつてのわたしと同じように、ごく自然なことでした。
 だけど、彼はわたしと違いました。彼は自信に溢れていました。
 言うだけで恥ずかしくなるような汚い言葉で罵られても、何食わぬ顔で耐えていました。
 クラスの全員から無視されても、なにも堪えていないようでした。
 はさみやカッターをちらつかされてすら、怯えることはなく、むしろ二人を見下しているように見えました。

 わたしとあの人は、何が違うのか。
 あの人は、何を知っているのか。
 なにもわかりませんでした。そして、わかりたいと思いました。
 もし理由がわかれば、わたしは、わたしのこのどうしようもない境遇も、耐えられるかもしれないから。
 お父さんがいなくて、お母さんがひどくても、わたしもしあわせになれるのかもしれないから。
 
 
 ――そして、願いは叶えられました。
 
 
「さあ、小夜子。こっちにおいで」
 パジャマ姿の彼がベッドに座って言いました。
 男の人の部屋。すみっこにパソコンの台があって、本棚にはいやらしい本がいっぱい並んでいます。
 部屋の中央の壁にはテレビ。いろんなビデオやゲーム機がその下に積まれています。
 ああ、男の人の部屋ってこういうものなのだ、とわたしはどうでもいいことを考えていました。
 ――そうでないと、自分の気持ちに押しつぶされそうだったからです。

「……う」
 今日からわたしは、彼と同棲します。
 一緒にごはんを食べて、一緒にお風呂に入って、一緒の布団で寝るのです。
 未成年のわたしが家を離れることについて、おかあさんは何も言いません。
 いえ、言えないようにされたのです。
 わたしの一番大嫌いなおかあさんは、ボタン1つであっけなくこの街からいなくなってしまいました。
「楽しみだなあ」
 彼は本当に嬉しそうにそう言いました。わたしはどうやら彼にとても気に入られているようです。
 わたしのちびっこい身体と性格が、彼はとても好ましいのだ、と言われました。
 改めて考えるとこの言い分は告白ですね。
 嬉しくないといえば、ウソになってしまいます。
 ……でも、その気持が本当なのかと言われると、ぜんぜんわかりません。
「あ……うう……」
 わたしは情けない声を出して、一歩一歩、彼に近寄っていきます。抱きしめられるために。
 まるで催眠術にかけられているかのように、足が止まりません。心が彼の腕を求めているのです。
 ぺたぺたとすぐそばまで近寄って、わたしは静止しました。やっと静止できました。
「よっと」
「あ……!!」
 静止したわたしを、彼が抱き寄せます。
 細い手がわたしの背中に触れた瞬間、わたしの肌が、焼けるように熱くなっていくのを感じます。
 ぞわぞわ。じわじわ。肌の一枚裏側を、細かな虫がゆっくりと絶え間なく愛撫し続けるような感触。
 わたしは――抵抗できず、彼の腕の中に倒れこみます。
「んー、小夜子はあったかいなあ。じゃあ、おやすみ」
 かけ布団でぱさりと覆われて、電気がリモコンで消されます。
 布団の中で、わたしは彼の抱きまくらにされます。
 抱きまくらでいると、炙られているような、溶かされるような気分でいました。
 快楽。優しかった頃のお母さんに撫でられるような、ゆったりとした幸せ。
 旧校舎で強制されたような激しい刺激ではありません。
 だけどどちらにせよ、あらがいようもない快楽が、いいえ、幸福がわたしの中からとめどめなく溢れます。
「ふああぁぁ……」
 自然と深い深い溜息をついて、その感触を満喫してしまいます。
 なでなで。なでなでと、彼の手が全身をまさぐってきます。
 パジャマの中をこすったり、おしりを鷲掴みにされてもまれたり、首筋にキスをされたり。
 いやらしい手つきのじゃれつきです。そのしぐさの一つ一つが……とても、しあわせです。

「…………う、あ、ああっ!!」
 一瞬。
 意識を引き戻し、身をぎゅっとかたつむりのように固めました。
 それは本能の恐怖でした。自分自信が何かに上書きされていくのを拒否する、本能でした。
「……へえ」
「はあっ……はああっ……!」
 彼は手の動きを止めて、感心したふうに言います。 
「すごいや。まだそんなに理性を持てるんだ。小夜子は素質があるね」
「はううぅっ……」
 なでなで、と髪を撫でられます。ほんわかとした気分が、頭のてっぺんから響きます。
 なでなで。なでなで。
 ずっとこうされていたいです。エッチなこともされたいです。せっくすしてほしいです。
 すべてが幸せにつながっていました。彼の身体は、しあわせでできていました。
 幸せがそこにありました。彼のあらゆる行動が、しあわせにつながっていました。
「は、あ、ああああっ!」
 そう感じました。

 ……そう感じるように、スイッチを押されていました。
 
「っっ!!!」
 わたしは全力を振り絞って、彼の愛撫から逃れようと、身体を5センチほど引き離しました。
 本能の発する恐怖と、しあわせとが、わたしの心を両側面から押し潰し合います。
 みしみしとわたしが悲鳴を上げているのがわかります。わたしは、しあわせで押しつぶされそうでした。

「そんなに頑張ってると、すぐ潰れちゃうよ」
「あ……うあっ……!!」
 なでり。と、彼の手がふとももをいじります。それだけでわたしは達してしまいそうです。
 決意が、両側の決意が、強まってしまいます。
「仕方ないな。あと一回だけで、今日は寝かせてあげよう。そろそろ僕も眠くなってきた」
 そう言うと彼は、わたしを優しく撫でるのをやめて、パジャマをごそごそと脱ぎました。
 そしていきりたった棒……わたしの処女を貫いたおちんちんを、わたしの太ももにすりつけます。
「ほら、挟んで」
 にゅるん、と太ももと太ももの付け根に、彼のおちんちんが差し込まれて、おしりまでを覆います。
 彼のおちんちんがわたしのクリトリスに触れたときに、わたしは思わず叫んでしまいました。
「ひゃああううぅん!」
 にゅちょり、にゅちょりと、わたしの股と彼のおちんちんがこすれ合います。
 しあわせの素が、こすれあう粘膜からどんどん沸き上がってきて、わたしの意識を覆いつくします。
 まっしろな気持ちが、まっしろな幸せがにゅるにゅるとしたいやらしい音から沸き上がってきます。
 ぬるん。ぬるんとおちんちんが往復する度に、わたしははげしく喘ぎます。
「ひゃあっ、ふあ、ふあ、あああっ!」
 耐え切れず彼に抱きつきます。そうすると全身がぶわっと熱くなって、しあわせはもっともっと大きく
なっていくのです。わたしのすべてがしあわせに変化して、ぬるぬると、ねちょねちょとしたしあわせが、
わたしのすべてをぬりつぶしていくのです。
「はあ、はあああああんん!!」
「ん……出るっ……!」
 どくん。と、彼のおちんちんが震えました。わたしは反射的にぎゅうっと太ももを締めて、彼を締め付けます。
 びゅくんびゅくんと何かの液体が、わたしのふとももを濡らしていくのを感じます。
 せいえき。おちんちんから出てきたせいえきが、わたしをねちょねちょに濡らしていきます。
 わたしの身体が、心が、まっしろななにかでぬりつぶされていきます。
 ……心が。
 ……その心は、本当にわたしなのでしょうか。
 もしそれがわたしだとしたら、そのことに恐怖を感じているこのわたしは、わたしは、いったいだれなのでしょうか。
「あ、ああっ……」
 わたしは彼に顔を向けました。
 顔。目。なめたい。唇。キス。ぬるぬる。
 いやらしい、だけど幸せな衝動を、わたしは自分でも驚くぐらいの力で振り払って、言いました。
「……おね……が……い……」
「ん?」
「……わたし……わた、ひ、もうっ……!」
 わたしは言いました。
 しあわせにして。だきしめて。こわして。声が喉から出かかっては止まります。
 わたしはそうしたいけれど、わたしはそうしたくありません。
 わたしは、わたしは、わたしは――
「わたしも……あなたに……なりたいっ……!」
 もし、わたしにも彼と同じ力が備わっていれば。
 しあわせになったわたしを見て、恐怖を感じているわたしも、きっとしあわせになれるはずなのに。
「……」
 彼は驚いた表情でわたしを見て、そして、小さくキスをしました。
 わたしは股間のじとじとした液体からの広がるような心地よさを感じながら、そのまま眠りにつくのでした。

 そしてわたしは、廊下で真姫さんと向かい合っています。
「あら、小夜子さん。いかがなさいましたか?」
「あの……あ、あのっ……」
 刺すような視線。とんでもなく綺麗な瞳、だけどわたしを人間とも思っていない瞳。
 この綺麗な日本のお姫様にとって、わたしなど人間以下、いえ犬畜生にも劣る存在なのです。
 ですが、わたしは勇気を振り絞って言いました。
「わ……わたしも、茶道部で……真姫さんのお茶……飲むべきだと……」
 真姫さんは茶道部の部長さんです。というより茶道部をムリヤリ作ったのが真姫さんです。
 部員は自分だけなのに、自分だけがくつろげる茶室が欲しくて作ったのだそうです。
 ものすごい行動力ですね。なんでも自分の思い通りになると思っているんでしょう。
「はあ?」
 ですから、真姫さんはとても横暴です。
 真姫さんはくすりと笑って、わたしを文字通り見下して(わたしは真姫さんより15センチは小さいです)言いました。
「なにを身の程知らずなことを。あなたごときが私の――」
 かちり、と、ポケットでスイッチを押します。
 ガシャン。と、どこかで何かが壊れた音がしました。実際に音はしませんが、そんな気はしました。
 真姫さんの瞳が一瞬だけ光を失って、くるんと白目に回って、また元に戻りました。
「――お茶会に参加願えると、とても嬉しいわね」
 真姫さんはいままで見たこともないような満面の笑顔を浮かべて、わたしに手を差し伸べました。
「いらっしゃい。ええ、そのとおりよ。すてきだわ。とびっきりのお茶をご用意しましょう」
 ……成功、しました。
「……ふ、ふふ」
 わたしはがたがたとふるえていました。それは以前のような、恐怖によるものではありませんでした。
 わたし自身の内側から沸き上がる何かに、わたしは突き動かされていました。
 
 彼にもらったスイッチ。
 ポケットの中でやたらと重く感じるそれは、蛍光灯を消したり付けたりするスイッチです。壁によくあるあれです。
 ただし、このスイッチはコンセントにも電灯にも繋がっていません。
 つながっているのは――真姫さんの心です。
 仕組みはとても単純です。
 押すと、真姫さんがわたしの言葉をぜんぶ信じるようになるスイッチです。
 信じる。それはわたしの言うことをなんでも聞く、ということでもあります。
 彼は、わたしが真姫さんを性的に辱めることを条件として、そのスイッチを渡してくれました。
 ……とても楽しそうでした。

 茶室は去年に着工されただけあって、とても新しいです。
 がらりと引き戸を開けて新鮮な畳の匂いのする部屋に通されると、既に先客が陣取っていました。
「こんにちは」
「なっ?」
 彼です。
 あぐらを組んで、いつもどおりの世界一余裕があるかのような笑みを浮かべて、そこに座っています。
 真姫さんは彼を見やると冷たく言い放ちました。
「あら、変態さんではありませんか。犯罪者にされたくて来たのですか」
 ある意味大正解ですね。
 真姫さんは勝ち誇って言いました。
「私が一声悲鳴を上げれば、あなたなんて」
「……ストップ、です」
 ぴたりと、真姫さんが止まります。彼は余裕の笑みのままです。
「……彼もお茶会に参加させるといいですよ。その……お茶が、好きだそうですから」
 理由を付けてあげると、スムーズに動きやすい。彼のアドバイスでもあります。
「あら、小夜子がそういうならぜひ参加願いたいわ」
「喜んで」
 彼はくくっ、と小さく笑いました。どうやらわたしの働きに満足してくれているようです。
 ……満足、させなければいけないのです。
 わたしは、わたしとわたしの両方が、しあわせになりたいのです。
 抱きしめて欲しいのです。突き入れて欲しいのです。わたしを。
 彼のように、何も怖くなくなったわたしを、しあわせにしてほしいから。
 わたしは彼を満足させなければならないのです。
 
「えーと」
 こぽこぽとお湯の音がします。真姫さんがお茶を点てるためのお湯です。
 さて、こうしていても仕方ありません。彼の要求は真姫さんを性的に辱めること、でした。
 わたしのにわかな性知識でなにができるかはわかりませんが、とにかく思いつく限りのことをしましょう。
「真姫さん」
「どうしたの、小夜子」
 振り向いて、ロングの黒髪を掻き上げる真姫さん。気品にあふれた仕草です。
 何も迷いがないかのように見えます。いいえ、事実としてそうなのでしょう。
 真姫さんは、わたしのように、イヤなことをされることもなく。いじめも受けず。
 自尊心を守って生きてきたのです。 
「あの……」
 ……ということはつまり、それを破壊してあげる必要があります。
「とりあえず、上着とスカートを脱ぎましょう」
「え……」

 真姫さんは、やっと不安げな顔を見せて、ちらちらと彼を見やります。
 夏服ですから、わたしの言葉は下着姿になることを意味します。
 真姫さんは逆らうことはできません。でも『恥ずかしくないですよ』とは言ってないので、躊躇しているようです。
 わたしは知っています。躊躇しているのにするしかない。その矛盾が、自尊心を傷つけていくのです。
「はい、恥ずかしいですよね。でも脱がないといけませんよね。校則ですから」
「あ……」
 真姫さんはふらりと立ち上がると、気まずそうにいいました。
「そ、そうよね……茶道部の部長が、制服でお茶を点てるわけにはいかないわよね」
 どうも真姫さんの中ではそういうことになったようです。
 そう言って、真姫さんはブラウスに手をかけます。ぷちぷちとボタンを外していき、下着があらわになります。
「おお。大きい胸だね」
 ボタンを外し終わり、ブラウスがはだけられたところで、彼は真姫さんに近寄って言いました。
「ちょ……ち、ちかよらないでって……」
 すかさずわたしは言います。
「真姫さん。胸をほめられたら、きちんとありがとうございますと言わないと」
「そ、そうねっ……」
 真姫さんはわたしの言葉に弾かれたように、はだけた服のまま彼に近寄ると、ぺこりとお辞儀をしました。
「私のおっぱいをお誉め頂き、ありがとうございます」
 なんでこんな丁寧なんでしょう。
「どういたしまして。それで、さわっていいの?」
「なっ! この、調子に乗らないでっ!」
「すとっぷ」
 彼がはたかれるところでした。間一髪でした。やっぱりわたしは未熟です。
 わたしは真姫さんにとてとてと近寄って、耳元でささやきます。
「だめですよ真姫さん。茶道部の部長さんは、おもてなしの精神で、ぜんぶ耐えないといけないんです」
「た、耐える?」
 わたしがずっと実践していたこと。それを真姫さんにもしてもらいます。かんたんですよね。
「はい。だからお客様から言われたことは、ぜんぶたえましょう。部長の義務ですよね。イヤですけど」
「ぶちょうのぎむ……」
 真姫さんはわたしの言葉を即座に信じて、ふたたび彼に向かいました。
「ど……どうぞ。お揉みください。わたしは、茶道部の部長ですから……」
「じゃあ遠慮無く」
 彼は真姫さんのおっぱいを、ブラジャーごしにわしづかみにします。
 片手ではあふれるような肉の固まりが、彼の手の中でたゆんたゆんと揺れています。
 彼はおっぱいをつかんで、こねくり回して、いやらしくまさぐっていました。
 その間中ずっと真姫さんは頬を赤く染め、口元を噛み締めて、何かに耐えるようにしていました。
「……うっ……くっ……!」
 今はまだ、耐え続けています。どこまで耐えられるのでしょうか?
 もともと壊れていたようなわたしの心とは違い、真姫さんの心はまだまだ余裕がありそうです。

「ああ、続けていいよ」
 もみもみと、おっぱいをまさぐりながら彼が言います。ブラジャーはもうほとんど外れそうで、乳首にひっかかっています。
「はい。……あの、早くスカートも脱ぎましょう。規則ですよ。たいほされちゃいますよ」
「う、うん……うんっ……」
 おっぱいを揉まれながら、急いでスカートをぷちぷちと外していく真姫さん。
 とてもやりにくそうです。ですが逮捕されることを本気で信じているらしく、鬼気迫った表情です。
 ふぁさり、とスカートが畳に落ちました。パンツが空気にさらされています。
 真姫さんは上下でお揃いの白のレースの下着を着ています。とても高級そうな下着です。
「……下着も、脱いじゃいましょう」
「ッ!」
「きそくですよね。えーと、脱いでから……」
 できるだけ辱める。脱ぐだけではそんなことにはならないと思います。
 彼に渡せばいろいろ変態的なことをしてくれるでしょうけど、彼はまだおっぱいを揉むのに忙しそうです。
 というかおっぱいを揉まれながらよくスカートを脱げるものです。尊敬してしまいます。
「そうですね。わたしにください、その下着。仕方ないから預かってあげます」
「そ……そう、よね……仕方ないわよね……」
 真姫さんの答える声は、弱々しく震えていました。
 するりとパンツが脱がされていきます。丁寧に脱がされた下着が、わたしの手のひらに落ちます。
 ちなみに彼はまだ真姫さんの胸を揉み続けています。どれだけ好きなんでしょうか。
「くんくん。……これ、おしっこのにおいがしますよ」
「そ、そんなはずっ!」
「真姫さんはおもらしさんですね」
「う、うあっ……ちが……いえ、そう、そうだけどっ!」
 真姫さんは髪を振り乱して言い訳をしようとします。わたしの言うことはすべて真実なので、言い訳しかできないのです。
 本当はあんまり匂いしませんけど、真姫さんは頬をかあっと赤く染め上げています。
 全裸であっても、真姫さんはやっぱり大和撫子さんで、仕草はとても可愛いらしいです。
「じゃあ、そろそろお茶会にしましょう」
 彼を真姫さんのおっぱいから引っぺがして、真姫さんに座布団を用意させます。
 わたしと彼は少し離れて座ります。わたしが正客、つまり最初にお茶を受ける方。彼はその後です。
 真姫さんは全裸のまま、恥じらいからか胸の突端をヒジで隠しながら、お茶を入れようとします。
 彼の視線を気にしているようですが、はっきり言って、その動作そのものがとても卑猥です。
「……あ、茶せんはこれを使いましょう」
 真姫さんがふつうの茶せんでお茶を入れようとしたのに待ったをかけます。
 さっきもらったパンツです。わたしはパンツをくるくると丸めて、真姫さんに突き出します。

「っ!?」
「はい、どうぞ」
「こ、これって……私の下着、なんだけどっ」
「はい。おもらしさんは、これを使って、お茶を立てないといけませんよね」
 われながらものすごい規則です。千利休が聞いたら怒りで卒倒しそうです。
 ですが真姫さんは蒼白な顔をしてパンツを受け取ると、もとの茶せんを静かに置きました。
 そして、自分の下着をお湯にくぐらせて……お茶をしゃかしゃかと点てはじめます。
 頬は羞恥で真っ赤に染まり、身体は震えていました。
「終わったらちゃんと履きましょうね。自分の下着ですからね」
「う……うん……」
 真姫さんはぐちょぐちょの緑に染まった下着を、わたしの言葉の通り太ももを通してふたたびはきます。
 ものすごく、気持ち悪そうです。お茶まみれの下着です。わたしなら泣いてしまいます。
 真姫さんはそれでも気丈に、お茶をわたしに渡しました。
 わたしは普通に飲んで(ちょっといやでした)、彼に回します。彼はおいしそうにごくごくと飲んでいました。
「真姫さんのパンツのお茶が、変態さんに飲まれてますね」
「う……うあっ……」
 ずじゅるるるー、と彼はわざと音を立てて飲み干しています。
「真姫さんて、変態さんよりも、もっとすごい変態さんですね。大和撫子だと思ってたんですけど」
「うああっ……いや……いやっ……」
「へんたいさんです。真姫さんはへんたいです」
「変態なの……真姫は、変態じゃ……うん、そうだけどっ……」
 真姫さんの心が、どんどん壊れていくのがわかります。でもまだまだです。
 今の真姫さんは自信を失くしていて、みじめですけど、彼と会うまでのわたし程度にしか壊れていません。
 真姫さんにはもっと辱めを受けてもらうのです。わたしがしあわせになるために。
「では食後のお菓子を彼にあげてください」
「あ……は、はい……」
「ちゃんとお作法どおり、胸にはさんであげてくださいね」
 真姫さんはわたしの言葉通り、大きな胸に買ってきたゼリーをはさみます。
 ぷにょぷにょした液体が胸と胸の中で揺れています。真姫さんは彼に近寄ると、胸を挟んで突き出しました。
「ど……どうぞ、お召し上がれ……」
「いただきます。あ、動かないでね。食べにくいから」
 彼が真姫さんのおっぱいにむしゃぶりつきます。じゅうう、とゼリーを音を立てて吸います。
 それは一番最初だけで、すぐに唇は谷間ではなく真姫さんのおっぱいの突端に吸いつくことになります。
 ちゅうう、ちゅううと吸われているのがよく見えます。
 でも彼の言いつけ通り、真姫さんは身を固めてまったく動きません。動くことができません。
 わたしは真姫さんに近寄って、耳元でささやきます。彼女をこわすためです。

「真姫さん。真姫さんもたぶん、処女ですよね。答えてくださいね」
「しょ、しょじょですっ……! はい、処女ですっ」
「処女なのにおっぱい吸われて、何も抵抗しないんですか? 恥ずかしすぎですよ? 変態すぎますよ?」
「は、恥ずかしいけどっ……! でも、でも、んあっ!」
 ちゅぱちゅぱ。ちゅぱちゅぱと、ひっきりなしに吸う音がします。真姫さんは刺激に耐えているようです。
 でも、耐えられちゃだめです。わたしはその言葉を口に出します。
「そうですか。恥ずかしいけど、気持ちいいから抵抗出来ないんですよね?」
「んあっ!? あ、あっ!」
 声が変わりました。いきなり、びくんと真姫さんの全身がしなりました。
 真姫さんは気持ちいのです。天にも登る気持ちでしょう。わたしが言ったのだから間違いありません。
「おっぱいを吸われると、真姫さんはとってもエッチになっちゃうんですもんね」
「う……うん、でも、でもっ! 私、私はっ!」
「はい。大和撫子さんですよね。真姫さんはほんとに大和撫子さんです」
「あひ、は、ふあっ! そうですっ! エッチだけど、大和撫子です!」
 真姫さんは私の言葉を繰り返します。びくびくと、ときどきイっちゃっているのか、身体が大きくそりかえります。
「でも……処女じゃなくなったら、違っちゃいますよね?」
「処女は、はい、処女じゃなくなったら、あ、あ、ああっ」
「ただの変態さんになってしまいますよね」
「うん! うん、そう、なのっ!」
 やっと準備がととのいました。
 わたしは彼に真姫さんから離れてもらって(すごく苦労しました)、真姫さんを畳に寝転がせました。
「真姫さん。これでは動けませんね?」
 真姫さんの両手を抑えてわたしは言います。
 どう見てもわたしにはムリですけど、わたしが言えば真姫さんは動けません。
「う……うん。うごけない、です」
「そうですね。でもほら、そこに彼がいますよ。おちんちん、見えちゃいますよね」
「……ひっ」
 真姫さんはわたしが指さした彼のおちんちんを見やります。
 ものすごく勃起していて、てかてかと濡れています。真姫さんは恐怖で顔をひきつらせます。

「あれを入れられたら、処女じゃなくなっちゃいますよね。イヤですよね」
「いや、いやっ……」
 怯えて、いやいやをします。ふりふりと、顔と胸が揺れていて、女性から見てもとても可愛いです。
「でも……とってもきもちいいんですよ。すっっっっごくイヤだけど、すっっっっっっごく気持ちいいんですよ」
 ちょっと強調して言いました。もう準備万端ですね。
「じゃあ真姫さん、部長さんですから……お茶会ですから、せっくすをお願いしましょうね」
「せっくす……おねがい……しますっ……」
 真姫さんが泣きながら言いました。本当にイヤなのでしょう。いや、いやと首を振って、そのたびにわたしが抑えます。
 彼は真姫さんの下着に手をかけます。お茶と愛液でぐしょぐしょに濡れたそれを、彼はじゅるじゅるー、とまた音を立てて吸います。
 とてもおいしそうに飲みます。わたしはイヤですが。
「お願いがきこえないから、遊んでますよ? もう一度お願いしましょう?」
「おねがいしましゅっ! せっくす、せっくすっ! おねがい……しますっ……!」
 かく、かく。真姫さんが腰を激しく振って、彼にセックスを嘆願します。愛液が畳に飛び散ります。
 彼はそれを見て満足気に笑い、真姫さんのあそこにおちんちんをあてがいました。
 細かく、細かく揺らして、真姫さんを焦らします。真姫さんの身体は震えていました。
「入れられちゃいますよ? 真姫さんが処女じゃなくなっちゃいますよ? 抵抗できないんですか?」
「いや……いやあっ……できない……できないのおっ……」
 できなくさせたんですけどね、わたしが。
 真姫さんは涙目でわたしと彼を交互に見やり、ですが何も言えません。何もできません。
 わたしの言葉でがんじがらめに縛られて、二律背反のまま処女をなくそうとしています。
「いや……あああっ!」
 じゅぷり。と、湿った音が茶室に響きました。真姫さんの表情が、目が、どんどん光を失っていきます。
 彼のおちんちんが真姫さんを貫いていくごとに、真姫さんが真姫さんでなくなっていきます。
「……大丈夫ですよ」
「……あ」
 真姫さんが完全に理性をなくすその前に、わたしは言ってあげました。
「へんたいさんでも、しあわせになれますから」
「……!」
 真姫さんの表情が安堵のものに変わっていきます。
 ずぷずぷ。音を立てて、彼が真姫さんを完全に犯しました。
 真姫さんの表情は、喜びにかわりました。
 ぱん、ぱんと、彼が腰を真姫さんのおしりに打ち付けます。そのたび、真姫さんはよろこびます。

「ああああーっ! あっ、あっ、あっ!」
 だらしない表情です。口を大きく開けて、しあわせだけを求めています。
 両手がものすごい力で握り返されます。わたしは真姫さんの手を決して離してあげません。
「ほら、真姫さん。へんたいさんは、もっと腰を振ってあげましょうよ」
「ふあああああんんん!」
 真姫さんはわたしの言葉通り、彼の動きに合わせて腰を振ります。
 ぐちょりぐちょりという愛液の音と、ぱんぱんという肌と肌がぶつかりあう音が茶室に響きます。
「もう、大和撫子にはもどれませんね?」
「もどれましぇんん!!! 真姫は、まきは、ふにゃああああっ!」
「でも真姫さんは、幸せですね?」
「しあわせです! しあわせでしゅうううう!」
 すごい声を上げて、真姫さんは背中をしならせました。わたしは何も言わずに、真姫さんにキスをしました。
 それから、膝に頭を載せてあげて、ゆっくりとなでてあげました。
 真姫さんの鼓動が膝から全身に響いてきます。彼の貫く音が、真姫さんを壊していくのがわかります。
 ぐちょり、ぐちょり。ぬちゃり、ぬちゃり。
 それはあたかも、真姫さんの心そのものがどろどろに溶かされていく音のようでした。
「ふにゃああああ! あああ、あ、やあああああああっ!」
 真姫さんが一際大きく声を上げた瞬間、彼の射精がはじまりました。
 彼は真姫さんの前におちんちんを取り出し、びゅくんびゅくんと顔にかけてあげました。
 顔に。胸に。おなかに。すごい量の白い液体が放出されます。わたしはそれを真姫さんの全身に塗りたくります。
「しあわしぇ……しやわしぇえええ……」
 真姫さんは精液のよだれをたらしながら、ずっと呟きつづけていました。
 
 
 
「やりすぎ」
 と、服装を整えた彼が言いました。
 真姫さんは床の上でしあわせ状態のまま、あー、うーと意味のないうめき声をあげています。
 完全に壊れてしまったようです。というかわたしが完全に壊したんですけど。
 でもあの程度で壊れてしまうとは。真姫さんはわたしよりもずっと脆かったのですね。
「ごめんなさい」
 わたしはすなおに謝り、転がった真姫さんを見てこれからのことを考えます。
「スイッチでなんとかなりませんか?」
「むりだね。仮想人格でやったんじゃなくて、元の人格だ。僕らは、一度壊したものは戻せないんだ」
 よくわからない理屈ですが、そういうものなようです。
 やっぱりわたしは彼に比べて未熟です。もっとがんばらなければいけません。
「まあ、やりすぎってことはよくやったってことだから、褒めるよ。後始末は僕がやろう」
 そう言って、かれはかちりと何かのスイッチを入れました。
 瞬間的に、しあわせのもやもやが、わたしをつつんでいきます。
 それはぬるぬるで、ねとねとで、ほわほわしていて、たとえようもなく、きもちいいものでした。
「あ……ふあああん……」
 ぽとり、とわたしは崩れ落ちました。
 わたしは真姫さんの隣の畳に寝転がります。
 そして真姫さんと手をつないで、しあわせに浸るのです。
 わたしはきっと、わたしじしんがそうであるように、しあわせでした。
 
(了)


第三話


 それは日曜日の昼下がりのことでした。
「というわけで、エリカさんは自我を保ったまま壊していくべきだと思います」
 休日と睡眠時間をつぶして作った三十ページにわたるプレゼンテーションを終えると、
彼はぱちぱちと拍手をしました。表情はあきれていました。
 どういうことでしょうか。
 わたしはとてもまじめにやったつもりです。素晴らしい出来だと思います。
 彼のスイッチを最大限活用すべく、わたしの知恵のすべてを振り絞った計画を立案したのです。
「小夜子はすごいな」
「あなたのほうがすごいと思います」
 彼はふっ、と諦めたように笑います。なんでしょうかその反応は。
「いいよ、やってみよう。ただご主人様は小夜子がやってね」
「……こまります」
 わたしはレズではありません。
 むしろエリカさんのことはとても嫌いなので、エリカさんを性奴隷にしてもこまります。
 もちろんあの人を壊すのはかまわないですけど。というかやりたいですけど。
「たぶん僕がやるより、小夜子がやったほうがえっちになるし」
「えっちになりますか」
「えっちになるな」
 彼が断言するならそのとおりでしょう。わたしにはえっちなことをさせる才能があるようです。
 壊れる前のわたしなら泣いて断る才能ですが、いまはとてもありがたい才能です。
「わかりました。でも、エリカさんで性欲をみたさなくていいのですか?」
「棒がいるならやるけど……小夜子がいるからいいや」
「……そ、そうですか」
 言葉が止まります。胸の中で熱い何かが沸きあがってきます。
 彼はわたしをふわっと抱きしめて、わたしの腰におちんちんをこすりつけます。勃起していました。
 わたしは黙ってそれを受け止めます。いとおしいのです。わたしは求められることで、わたしを感じます。
 じゅわり、と股間が濡れていきます。えっちなことをしたいと思います。彼がほしくてたまりません。
「んっ……」
 ふと心に疑問が浮かびます。この思いすらもスイッチの結果によるものなのでしょうか。
 あるいはわたし自身が、本当に嬉しく思っている気持ちなのでしょうか。
 ですが。わたしは思考を止めます。いまやわたしは迷いませんでした。
 わたしは、わたしが以前のわたしではなく、壊されてしまったわたしであることを知っていました。
 壊されておかしくなったわたしの心は、わたし固有のものであり、壊れる前のわたしが付け入る隙間などありません。
 それはとてもとても幸福なことでした。
 わたしは幸福に突き動かされて、彼にキスをして、キスをして、もう一度いやらしくキスをしました。
 そして、今のわたしを作り上げてくれた人に性的にお礼をするために、ゆっくりと彼にまたがりました。

 というわけで、翌日のことです。
 わたしは彼に渡された携帯電話を持って、教室で机に座るエリカさんの前に立ちました。
 エリカさんはファンクラブができるぐらい人気の人で、いつも周りに人がいるため、タイミングが難しかったです。
 わたしは言います。
「こんにちは」
「……こ、こんにちは?」
 エリカさんはわたしのいきなりの挨拶に、間の抜けた声を返しました。
 が、相手がわたしとわかると、すぐに怪訝な表情をします。
「何の用よ?」
「ご機嫌がわるそうですね」
「……アンタ、真姫がどこ行ったか知らない?」
 真姫さんですか。
 へんたいさんのことですね。
 彼によれば、真姫さんはシンガポールにおもちゃとして売られたそうです。すごい末路です。
 真姫さんの実家が捜索願いを出さないようにするのはたいへんだった、とか言ってました。
 人生を終えたものと考えていいでしょう。ひどいです。彼は基本的にものすごくひどいです。
 好きですけど。
「いえ……すいません」
 もちろんそんなことを知らせるわけにはいかないので、わたしはしらを切ります。
 エリカさんは興味を失ったようで、しっしっと手を振りました。
「そうよね。いいわよもう、どっか行って」
「いえ、あの、用がありまして」
 わたしはポケットに手をやると、携帯電話をぴっぴっと操作します。
「エリカさんは、私の奴隷になってもらうんですが……あ、性奴隷のことですよ」
「……………………は?」
 エリカさんはたっぷり10秒の間の後、バカにしたように笑いました。
「は? なにいってんのアンタ? え、ギャグ? つまんないわよ?」
「性奴隷になってもらいます。わたしの」
 声を小さくします。すぐ近くに人はいませんが、教室ですので、ほかの人に聞こえてはこまります。
 改めて思いますがすごいお願いですね。でも彼の命令なので仕方ありません。素案はわたしですけど。
 エリカさんは綺麗な瞳でわたしをしばらく凝視していました。
 そのまま動かないので、わたしはもう一度くりかえします。
「性奴隷、いいですよね?」
「いいわけないでしょうがっ!?」
 エリカさんががたん、と立ち上がって……そして、即座に腰を落とします。
「ひやああんっ!?」
 わたしが携帯電話のスイッチをふたつ押したせいです。
 エリカさんは股間を押さえてぶるぶると震えています。ひとつめの効果です。
 綺麗な金髪がぷるぷる震えます。いま、エリカさんは耐え難いほどの尿意を感じているはずです。
 おしっこを我慢できなくなるぐらいのとんでもない尿意のはずです。
 そして、立つこともできないはずです。ふたつめのスイッチにより、立つことができなくなるのです。
「な……なっ……!」
「どうしました?」
「な……なによこれっ!? なんなのっ!?」
 エリカさんが狼狽しています。見たこともない表情です。
 いつものバカにしたような表情とは違い、とても綺麗で、可愛いです。
 そんな顔をされると、わたしはエリカさんをとてもいじめたくなってしまいます。
「性奴隷になる、と言っていただければトイレにつれていってあげますよ」
「んなっ……!!」
 絶句するエリカさん。わたしはおかしくなってくすりと笑います。
「ほら、あっち、男の人が見てますよ?」
「っ!?」
「たしかファンクラブの人ですよね。すごいサービスですね、おしっこ見せちゃうんですか?」
 わたしはそう言って、ボタンを強く押します。強く押すと、尿意はさらに強くなるのです。
「なっ……いや……ああう……」
 エリカさんはお腹を抑えてうめきます。もじもじと太ももをせわしなくすりあわせます。
 全力で耐えていますね。そんなにおしっこを見られるのがイヤなんでしょうか。
 まあイヤなのでしょう。そんなことになったら、人生終わっちゃいますしね。
 人生とは儚いものです。わたしほどではないにせよ、エリカさんはよく理解しているようです。
「……なりますか?」
「な……」
 エリカさんは一瞬ぐ、と歯を噛み締めて、我慢していました。
 わたしは携帯電話のスイッチを、押しつぶすぐらいに力強く押しました。エリカさんが言いました。
「なるからっ……トイレ……トイレに、いかせてっ……!」
 股間を押さえて、かすれるような声で、エリカさんは言いました。
 言葉だけですけど、お姫様の屈服ですね。わたしはなんとなく充実感を覚えます。でもまだまだです。
 わたしはエリカさんに手を貸し、何事か見守るクラスメイトさん達を横目に、トイレに連れていってあげました。
 
 そして個室です。
 わたしより頭二つ近く大きいエリカさんをつれていくのはとてもたいへんでした。
 わたしは呻き続けるエリカさんを便器に座らせることはせず、その前に立たせて支えました。
 そして、スカートをずりさげます。紫色の大人っぽいパンツでした。すごいです。
「なっ……!」
 そのままスカートを投げ捨ててしまいます。
 女の子のトイレを観察する趣味はないんですけど、これも彼のためです。
「な、な、なんなのよ!? す、座らせてよ! あんたなに考えてんのよっ!?」
 エリカさんが涙目で怒鳴りますが、授業時間になってしまいましたからトイレに人はいません。
「はい、では、しーしーしましょうね」
 エリカさんが怒りに顔を震わせます。
 意識はぜんぜんいじってませんから、いい加減怒りが爆発する頃です。爆発したってかまいませんけど。
「……!」

 わたしはエリカさんが動けないようにスイッチを押して、フタをしたままの便器に座りました。向かい合う形になります。
 そしてエリカさんを観察します。172センチの身体。胸は真姫さんより更に大きく、制服の上からでも
はっきりとそのボリュームが感じられます。スカートがなく、紫色の下着が引き締まった腰回りにピンと貼られています。
ものすごいエロスです。男の人ならみさかいなく襲いかかってしまいそうです。
 靴下は白のハイソックスで、エリカさんの足を太ももまでぴっちりと覆う布は、なんだかとってもえっちです。
 そして顔。エリカさんは頬を真っ赤に染めて、わたしを怒りの表情で凝視していました。
「おこってますか?」
「怒るに決まってるわ! アンタ何したの!? クスリ!? 絶対、絶対ころしてやるからっ!」
「がんばってくださいね。……では」
 ぽちっとな。と、わたしは携帯電話のボタン3を押しました。
「あっ」
 エリカさんが、いきなり間の抜けた声をあげます。ぷしゃ、というかわいい音がエリカさんの股間から漏れます。
 エリカさんの紫色のパンツが、ぐしょぐしょに濡れていき、太ももをつーっと伝って黄色い液体が床に落ちます。
 やがて漏れ出るという感じではなく、布越しにぷしゃあああ、と噴出されるようになります。
 それはまさしくおもらしでした。
「うわあ、溜まってたんですね」
「う、あ、あう……」
「恥ずかしいですね。おもらしさんですね、エリカさんは」
 エリカさんはわたしの目の前で、直立不動のままおしっこを漏らし続けています。
 エリカさんは目をかたくつむっています。とんでもなくイヤそうです。
 そんな表情をされると、わたしは背筋がぞくぞくしてしまいますね。
 ぐしょぐしょの紫のパンツは、エリカさんのおしっこを吸って、ほやほやになってしまいました。
「あ、もうおわりですか?」
「う……うっ……」
 エリカさんはうめいて答えません。いずれ素直に答えるようになるでしょうけど、いまはまだ理性が残ってます。
 真姫さんみたいにいきなり壊れてもらってはつまらないですから、わたしはちょっとほっとします。
「じゃあ、パンツは脱いでぽいしてしまいましょう」
「う、あっ……」
 わたしは濡れた部分に手を触れないように、慎重にエリカさんのパンツを脱がせます。ぐっしょぐっしょです。
 パンツを持参したビニール袋の中に放り込んで、ぴーっと密封します。ファンクラブの人に売れそうですね。
 われながら発想がちょっとおかしくなってきていると思います。

「じゃあ、これ返します。はいてください。もう動けますよ」
「うっ……!」
 エリカさんはスカートを受け取ると、きっとわたしを睨んで、ですが何も出来ずスカートをはきます。
 そしてはき終えると、わたしをものすごい形相で睨んで叫びました。
「あんた……絶対に許さないわっ!!!」
 今にもとびかかってきそうなので、わたしはボタン4を押します。
「んんんんー!?」
「うんちもしたいですか?」
 正直わたしは見たくないので、ホントにするなら出ていこうと思います。
「いや……いやっ、やめ、いやっ……」
「やめてもいいですよ。わたしの性奴隷になると、約束しましたよね? 約束やぶったら、いきなり漏らさせちゃいますよ?」
「や、約束する……するからっ、するからっ……!」
「ホントですか?」
 ぐぐ、と押します。エリカさんが便意に涙をぽろぽろと流します。
 いまやハーフのお姫様のプライドはどこかにいってしまったようです。
「なるからっ! 小夜子の性奴隷になるから、それやめてえええっっ!!」
「はい、よくできました」
 わたしはにっこりと笑って、背伸びをいっぱいにして、エリカさんの後頭部をなでなでと撫でてあげました。
 これでエリカさんはわたしのものになったのです。彼のためにもきちんといじめてあげましょう。
 
 さいしょは部活です。
 エリカさんの所属するバレー部はとても真面目で、昼休みまで練習しているような部活です。
 これを利用しない手はありません。
 真姫さんのおかげで、部活というのはとてもえろすなものなのだとわたしは学習しています。
 わたしは見学人のふりをして、エリカさんと一緒にバレー部の練習に行きます。
 移動中、エリカさんはずっとわたしを気にしていました。なんとか復讐する機会を伺っているのでしょう。
 とてもとても無駄なことです。だって、たとえわたしを出しぬいた所で、どこか別の場所で、彼がエリカさんを
操作してしまいますから。絶望的です。わたしたちが作りだした、エリカさんの絶望です。
「じゃあ、着替えてから用具準備室で待っててください。あ、逆らったらうんちですよ?」
「……っ!」
 エリカさんはものすごい形相でわたしを睨むと(三度目ぐらいです)、更衣室に行きました。
 入れ違いに、男子更衣室からぞろぞろと男の人が出てきます。男子バレー部員ですね。
 どうも女子部とは別コートで練習しているようです。
 わたしは彼らのうち、新入部員とおぼしき背の低い人に話しかけます。

「あの……エリカさんて、ご存知ですか?」
「え、あ、友達の方ですか? もちろん、凄い選手ッスよ! 憧れの先輩です!」
 体育会系特有の元気な返事です。ちょっと苦手ですけど、でもさわやかな男の子です。
 答える顔は、なんだか照れているようにみえます。これはひょっとすると、そういうことなのでしょうか?
「エリカさんに……みんな憧れてるんですか?」
「もちろん。あんなに優しくて、綺麗で、金髪で、清楚で、色気もあって、あんな人どこにもいませんよ!」
「……そうですか」
 ファンクラブ、ですか。エリカさんのファンなのですね。一途なんですね。すごいですね。
 だからちょっとだけ、ご褒美をあげてもいいのではないでしょうか?
 エリカさんはこういった人にもっと応えてあげるべきだと思います。
 具体的に言うならば、性的なお返しをしてあげるべきです。
「もしもし? あ、はい、わかりました」
 わたしは携帯電話で話すフリをしてから、そのファンの人に言います。
 名前はどうでもいいので、これからはファン1号さんと呼称しましょう。
「あの、エリカさんが、用具準備室で男手がほしいんだそうです……」
「マジっすか? はい、すぐ行きます!」
 ファン1号さんはわたしの言葉をすぐに信じて、ダッシュで走り出します。わたしもあとを追います。
 
 そして準備室にたどり着くと、エリカさんが命令通り待っていました。体操着にブルマ姿です。
 パンツはわたしが預かってますからノーパンのはずですね。
 そう知ってからブルマを見ると、なんだかおしりの形が出ていて、えっちです。
 ファン1号さんはいつそれに気づくでしょうか。気づいたらレイプに走りそうな気もします。どきどきです。
「……あなたは……?」
「え、あの……エリカさんが呼ばれたんでは?」
「い、いえ、あの……うん、そうね……」
 エリカさんは不安気にあたりを見回します。
 わたしはファン1号さんに気付かれないように、こそこそと動きます(こそこそ動くのは得意です)。
 跳び箱の後ろに隠れてから、わたしは携帯電話を取り出して、通話ボタンを押しました。
 そしてひそひそ声で放します。
『もしもし』
「もしもし……。……!?」
 わたしが囁くと、エリカさんもささやきます。エリカさんは気づいたようで、口を抑えます。
 そうです。これは、エリカさんの口との通話ボタンです。
 通話ボタンを押している間中、エリカさんはわたしの喋ったのと同じ言葉を繰り返すのです。
 ついでに、しゃべった通りの動きをしてしまうのです。
 ものすごい高機能です。こんな機能を実装した彼を尊敬してしまいます。

「エリカさん?」
『あ、ごめんなさい。ちょっと、おねがいがあって』
「あ、ごめんなさい。ちょっと、お願いがあって……っ」
 エリカさんは必死で抵抗しているようです。声の調子がちょっとおかしいです。
 表情もあんまりコントロールできませんけど……準備室は薄暗いですから、まあなんとかなるでしょう。
「はい、なんでしょう!」
『あの、ぱいずりのれんしゅうをさせてほしいの』
「あの、パイズリの練習をさせて欲しいの……っ!?」
 エリカさんと、ファン1号さんが息を飲む音。なんですか。驚くほどのものではないでしょう。
 エリカさんはあんなにおっきいおっぱいをしているんですから、それぐらいはしてあげるべきです。
 むしろこれは義務と言ってもいいでしょう。
『おねがい、ぬがせて。わたしはうごかないから』
「お願い、脱がせて……私は、動かないからっ……」
 わたしが言うより数段色っぽい声で、エリカさんが言います。演技派ですね。
 ファン1号さんはおろおろしていましたが、エリカさんの魅惑的な胸から目を放しません。
 体操服のズボンが目に見えて盛り上がっていくのがわかります。大きいおちんちんのようです。
「な、な、な、な……あ、あの……」
『わたし、あなたのことが、きにいっていたの。すてきだわ』
「私、貴方のことが気に入っていたの……とっても素敵だわ」
 はあ、はあ、とファン1号さんの興奮の息が聞こえてきます。
 他人ごとですけど、わたしもなんだかどきどきしてしまいます。
『おねがい、おねがいっ』
「お願い、お願いっ……」
「わ……わ、わかりましたっ!」
 ファン1号さんは血走らせた目でエリカさんの身体に手をかけます。ずいぶん性急です。
 そして一気にマットの上に押し倒してしまいます。エリカさんは、言葉通り動けません。
 エリカさんの表情を見やると、目を瞑って歯を食いしばっていました。とてもイヤそうです。
 でもファン1号さんからすれば、恥ずかしがっているように見えてしまうでしょうね。
「し、失礼しますッ……!」
 ファン1号さんがエリカさんの体操着をブラジャーごとずるっと脱がせました。
 ぶるん、と大きなおっぱいが震えます。白いです。暗い中で輝いているかのようです。
 エリカさんの胸は、まんまるなスイカのようなもので、雑誌に載るアイドルよりも数段綺麗な形でした。
 先端は綺麗なピンクで、まだつぼみのように慎ましやかでした。ファン1号さんのごくりという唾の音が聞こえます。
『さわって。ほら、つきだすから』
『触って……ほら、突き出してあげるから』
「は、はいっ!」
 エリカさんは言葉通り、胸を両腕に挟んで、触りやすいようによせてあげます。
 ファン1号さんがおっぱいに両手で触れて、そしてもみもみと揉みます。揉みます。揉み続けます。
 もみもみ。もにゅもにゅ。男の人の手のなかで、エリカさんのおっぱいが自由に形を変えます。されるがままです。
 エリカさんはずっと恥ずかしそうに頬を赤く染めています。
 ずっと、ずーっと、ファン1号さんは飽きることなくそれを続けていました。
 エリカさんはもみもみと、揉まれ続けました。もみもみ。ぐにゅぐにゅ。ぐにょぐにょ。もみもみ。

 いい加減あきてきたので、わたしは指令します。
『あなたも、わたしがぬがせてあげる』
「貴方も、私が脱がせてあげる……っ!!」
「うわっ!?」
 エリカさんを言葉で操作します。エリカさんはファン1号さんを押し倒し返して、ズボンを一気にはぎ取ります。
 彼よりは小さいですけど、とても立派なおちんちんが暗い中で聳えます。先からなにか汁が垂れているようです。
 わたしはその様子を見ながら、さらに携帯電話で指令を出します。
『ほら、むねではさんであげる。つばもあげるわ』
「ほら、胸で挟んであげる。唾で濡らしてあげるわ」
 微修正を加えて、エリカさんが指令通り動きます。
 ボリュームの大きなおっぱいの間に、すっぽりとおちんちんを納めて、唾をだらりと垂らします。
 胸の谷間がぐっちょぐっちょになって、その隙間からおちんちんの先っぽがかわいく突き出します。
「うあああっ!」
『うごかしてあげる』
「動かしてあげる」
 ぬちょ、ぬちょ、と淫猥な音が用具室に響きます。
「うあ、あ、き、気持ちいいっす……!!」
 エリカさんのおっぱいの間を、ファン1号さんのおちんちんが勢い良く出入りしています。
 先端がエリカさんの唾と先走りでぐちょぐちょに濡れています。
 エリカさんがおっぱいでおちんちんを擦り上げると、ファン1号さんは熱いため息をつきます。
 それが何十回も、ぬちょ、ぬちょと繰り返されます。二人共、パイズリ行為に没頭しています。
『ほら、だして。なめてあげるから』
「ほら、出して。舐めてあげるから」
 ちろり、とエリカさんの赤い舌がおちんちんの先の穴ぼこを這いずり回ります。
 ちろり。ぬちょん。ちろり。ぬちょん。おっぱいからおちんちんの先端が飛び出る度に舐め回します。
 ファン1号さんのおちんちんは、痛そうなほどにぴくぴくしていて、すごく気持ちよさそうです。
「で、出るっ……スイマセン、もう出ちゃいますっ……!」
『くちのなかにだして、のんであげる』
「口の中に出して、ぜんぶ飲んであげるわ……っ!」
 エリカさんがおちんちんを加えて、じゅるじゅるーっと吸い上げます。ばきゅーむです。
 エリカさんのお口のいやらしいぬるぬるの中で、おちんちんが吸われています。
 ファン1号さんがエリカさんの頭を掴んで、腰をぶるぶると震わせました。射精ですね。
 びゅくん、びゅくんという音が聞こえてくるかのようです。
 エリカさんの舌に、ほっぺに、喉に、精液がどんどん出されています。エリカさんが蹂躙されていきます。
「……んっ」
 エリカさんは、ごくんと大きな音を立てて、その精液を残らず飲み干してしまいました。
 そして、全部と言ったとおり、ファン1号さんのカリの回りや、陰毛のあたりや、太ももや、
マットにまで飛び散った精液を、這いずりまわって舐めつくします。ぺろぺろ、ぺろぺろと、
ファン1号さんの股間のあたりが唾まみれになるまでに舐め回しています。
 精液が残っていてはわたしのいいつけに反するからです。
『ありがとう。このことは、ひみつにしてね』
「ありがとう。このことは、秘密にしてね」
「も……もちろんッス……エリカさん……」
 ファン1号さんは、恍惚とした表情でエリカさんを見て言いました。
 よかったですね。わたしは微笑ましい気分になります。
 エリカさんはとてもいいことをしたと思います。誇っていいとおもいます。
 ……あ、ただノーパンだということはバレませんでしたね。よかったじゃないですか。
 処女を失わずに済んだんですから。

 それから、昼練習を終えたエリカさんと向かい合います。
 そうするといきなり思いっきり睨まれました。なんですか。わたしが何かしたというのでしょうか。
 わたしはただ携帯電話に喋っていただけです。実際にやったのはエリカさんです。
「こ、こ……のっ……!」
「さあ、次にいきましょうか」
 わたしは答えてから、エリカさんの手をとって次の場所に向かいます。
 最後は夕暮れの時間帯の、旧校舎廃教室。
 うらさびしい教室で、壊れたイスを引っ張り寄せて、エリカさんを座らせます。
 部活の時間ですけど関係ありません。エリカさんの大事な儀式の時間ですから。
「さて、エリカさん。わたしのことをどう思いますか?」
「ころす……殺してやるっ!!」
 やや憔悴していますが、するどい目の光は健在です。すばらしい精神力です。
「そうですか」
 いつまでもつんでしょうね。できるだけもたせたいところですけど。
 わたしはエリカさんにイスに座ったまま、動かないように言いつけます。
 そしてエリカさんの前に立って、えっへんと無い胸をはって宣言しました。
「これからエリカさんにエッチなことをします」
「今までもでしょうがっ!?」
 エリカさんのもっともな突っ込みを無視して、わたしは携帯電話を取り出します。
「アンタねっ! ぜったい、絶対、絶対ころしてやるからっ!」
「しー」
 ちょっと立場をわからせるために、わたしはいきなりおしっこスイッチをおします。
 エリカさんがびくんと震えました。大きな身体が、思いっきりそりかえります。
 ちょろちょろちょろー、と、股間から黄色の液体が垂れ流されました。
 イスがいきなりアンモニアの液体で濡れてしまいました。
「ふあ……ああ……」
 おしっこの後に特有のぶるぶるっという震えのあと、エリカさんはぐったりとうなだれました。
 そして、いや、いやと首を振ります。
「なによ……なんなのよ、これ……!」
「がんじょうですねえ」
 さすがはエリカさんです。精神的にも美しいです。ファンクラブの人たちは目が肥えてます。
「それじゃあエリカさん、とりあえずブラジャーをぬぎぬぎしましょう」
 わたしは言葉通りにエリカさんの上半身を裸にします。下はノーパンのスカートのままです。
 そして、エリカさんの顔に顔を近づけます。
 噛まれると嫌なので、いちおう危害を加えられないようにしておきます。
「エリカさん。わたし、考えたんですよ」
「……な、によ」
「人はかんたんに壊れてしまいます。わたしがおもったより、とてももろいです」
「……」
 わたしは言います。エリカさんの怪訝そうな表情を見ながら、用意した台詞をすらすらと言います。
「だから……長く持たせるには、限界を見極めるひつようがあります」
「げんか……い……」
 ぞくりと。
 エリカさんの背筋が、震えました。何かを予感したのでしょうか。

「エリカさんの限界はどのぐらいでしょうか? みきわめさせてもらいます」
「なに……をっ……」
 わたしは携帯電話のボリュームを一番小さく合わせて、スイッチを押しました。
 すると、エリカさんは椅子ごと飛び上がります。ごとんと、床にイスが倒れました。
 次いでエリカさんがどうと倒れます。木の床でよかったです。
 エリカさんは叫びます。
「ああああああっ! ふあああああっ!?」
「気持ちいですか。でもこれ、一番よわいですよ」
 だいたい普通の絶頂の2倍ぐらいの快感のはずです。デジタルですから正確です。
 わたしはスイッチを押し続けます。
 びくびく。がくがく。エリカさんの綺麗な肢体がしなります。汗が肌から吹きでています。
 間抜けにふるえるエリカさんは、溢れるような快楽にうち震えているのです。
 おっぱいの先端がピンクに張っています。彼がいたなら吸い尽くしていたでしょう。
 ぷしゃあああ、とエリカさんの股間から何かの液体が飛び出ます。おしっこではありません。
 それはエリカさんの愛液でした。わたしは愛液をすくいとって舐めとりました。ちょっと塩辛いです。
 わたしはエリカさんと話します。
「あと5秒ですよ、がんばってください。よん、さん、に、いち……」
 びくんびくんと震え続けるエリカさんの前で、わたしはカウントダウンします。
 ゼロ、と同時にかちりとボタンを離しました。
 エリカさんの動きが止まって、はあ、はあと激しい息が漏れてきました。
 旧校舎の暗い教室の中に、むわんというエリカさんの雌の匂いが充満しています。
「うあ……うあああっ……」
「だいじょうぶですか。今のが、好きな人とせっくすしたぐらいの快楽だそうです」
「な、な……なに……なんなの……!」
 エリカさんの声が恐怖で震えています。まだまだ理性は保っているようです。そうでなければ。
「あのですね。快楽というのは、数値化できるんです。だから、エリカさんはどこまで耐えられるのかな、と」
「なっ……!」
「それで、エリカさんが耐えられないなら、ほかの人も耐えられないだろうなあと。バロメーターなんです」
 だいじなだいじな実験です。これからほかの人を壊さないためにも。
 エリカさんはわたしを見て、恐怖で顔を歪ませます。わたしを恐れているかのようです。
「あんた……狂ってる……」
「もちろんです」
 わたしは自覚していて、むしろ誇りに思っていますので即答します。
 そしてにっこりと笑って、携帯電話のボリュームを上げました。
「はい、次は3倍です。がんばってください」
 かちり。スイッチを押した瞬間、エリカさんがびくびくと震えます。
 一瞬で絶頂に達したためか、声も出ません。表情を見ると泣き出しています。
 でも絶望にはまだ至っておらず、圧倒的な快楽の中でわたしの姿を認識しているようです。
 エリカさんの綺麗なおっぱいがぶるんぶるんと震えています。わたしは快感を微修正するため、
そのふるえる乳首をつまんであげました。ぎゅううううう、と思いっきりつねります。
絶頂中に敏感な部分を触られたエリカさんは、面白いぐらい大きな悲鳴を上げました。
「ひゃああああああっ!! いやあああああああっ!!」

 そして、やめます。
 エリカさんは動きを止めます。3倍までは耐えられましたね。まあ、常識的な快感ですし。
「いや……いやああっ……」
「ああ……疲れたらだいじょうぶですよ。お食事も休憩も用意しますから」
 1日で終る作業とは思いません。
 エリカさんの体力の方が持ちませんし、それに何より、慣らしていくつもりですから。
 わたしが本気であることを悟ったらしく、エリカさんは恐怖で首を振り続けます。
 涙をぽろぽろと流しています。肉体的には完全に屈服しているように見えます。
「いや……やめて……やめて……」
「やめません。次は5倍です」
「いやああああああああっ!」
 わたしがスイッチを押すと、エリカさんは獣のような嬌声を上げました。
「にゃああああああああああああああああっ!」
 体の反応は今までよりも遥かに激しく、全身の穴という穴からなにかを噴き出しています。すごいです。
 たぶん汗と唾液と愛液のどれかでしょう。 さきほどつねった乳首からも、なにやら液体がぴゅっぴゅっと吹き出しています。
 ちゅう、と反射的に乳首を吸いました。ミルクでした。あまりにも快楽が激しいと、人はミルクを出すようです。
 とてもおいしいので、わたしはエリカさんの乳首を集中的に責めてあげます。
「あひいいいいいいいい! ちくびいいやああああっ!」
 ちゅうう、ちゅうとエリカさんのミルクを吸い続けます。びくびくびく、と吸う度にエリカさんが絶頂に達します。
 わたしはエリカさんのふとももと、おなかと、のどと、首筋を順々になめてあげました。
 どこを舐めてもエリカさんは嬉しそうに反応してくれましたけど、一番嬉しそうなのは首筋でした。
 エリカさんは一番恥ずかしいところをびしょびしょにして、ただ、あー、あーと痴呆症のように呻き続けていました。
「はい、おわりです」
「……」
 スイッチを離すと、エリカさんはぐったりとしました。
 気絶はしていませんが、自分から動く気力がほとんどなくなっているようでした。
「次は8倍にしましょうか」
「あ……ああ……やああ……」
 エリカさんがよだれと涙でぐしゃぐしゃになった顔で、いや、いやと弱々しげに首を振ります。
 ようやく壊れかかってきたようですね。でもわたしの言葉を認識する程度の余裕はあるわけです。まだまだです。
 わたしはぽちっとスイッチを押しました。エリカさんが叫びます。
「ふああああああああああんんんんんん!」
 よくそんなに声が出せるものです。
 エリカさんは全身をばたんばたんと揺らして、液体という液体を床にこすりつけています。
 金髪の髪を振り乱して、ただ悶えています。悶えています。
 愛液の飛び散った床と自分のおまんこをこすりあわせて、ごっしごっしと快感を得ています。
 わたしが乳首をつまんであげると、狂ったように吠えます。おっぱいがぱんぱんに腫れています。
 ぐにゅぐにゅと手で胸を揉んであげると、やっぱり嬉しそうに吠えます。

「きもちいいですか?」
「ふにゃあああああああああっ!」
「そうですか。きもちいいんですよね」
「ふあ、ふあ、あ、あ、あ、あああああああああっ!」
 わたしの声に答えてくれません。わたしはちょっと残念な気分になって、かぷりと唇をついばんで舌を入れます。
 エリカさんの口の中は、唾液のねばねばに溢れていて、とても熱くて、ずっと触っていたいほどでした。
 わたしはキスを終え、エリカさんの金髪にぱふりと頭を埋めて、わたしはゆっくりとささやきました。
「こわれちゃわないで、くださいね」
「ああー! あああああああああー!」
 エリカさんの前に回りこんで、秘部……いやらしい言い方をするならば、おまんこを見ます。
 エリカさんのおまんこは、びくびくと震えて、ぐしょぐしょにほやけていました。
 上部のクリトリスを見ると、とんでもなく腫れ上がっていました。8倍の快楽の威力を実感します。
 これが最後でしょう。わたしはエリカさんのクリトリスを、全力でつまんであげました。
「やあああああああああああああああああああっ!」
 快楽の絶叫と共に、エリカさんは身体をしならせました。
 クリトリスがおちんちんほども膨れ上がっていて、ぬるぬるとこする度にエリカさんは果てました。
 なんども、なんども。8倍の快楽の中で、エリカさんはわたしの手によって果てていきました。

 そしてスイッチを解除します。
 驚いたことに、エリカさんにはまだ意識がありました。
「よくがんばりましたね、エリカさん」
「ああ……あうあ……あ……」
 エリカさんは以前のお姫様の誇りとはかけはなれた、涙で汚れた顔、ですが美しい顔を、わたしに向けました。
 目の光がわずかになっています。わずかです。ということは、まだ壊れていないということです。
 わたしはとても安心しました。これなら、ぐっすり寝ればもとに戻るかもしれません。
「つづきはあしたにしましょう。8倍の快楽になれていきましょうね」
「やあああ……やあああああ……」
「おやすみなさい」
 わたしはまだ何かをうわ言のようにつぶやくエリカさんのまぶたを閉じさせました。
 エリカさんはわたしの小さな指先にすら抵抗できず、目をつむります。そして、すすり泣きがやみます。
 やがてエリカさんはわたしの膝の上で、すう、すうと寝息を立て始めました。
 とても可愛らしい寝息でした。
「……ふう」
 わたしは、こんどこそうまくできたでしょうか。
 先ほどの痴態とは全く異なる、エリカさんの穏やかな寝顔を見つつ、わたしは考えます。
 エリカさんはきっと、わたしのようにはなれないでしょう。エリカさんは自我が強すぎるのです。
 わたしは充満したエリカさんの匂いの中で、まぶたを閉じます。
 そして、わたしはわたしが彼にとって、いまのところただひとりの存在であることを嬉しく思いながら、眠りにつくのでした。

(了)


第四話


「というわけで、今回の作戦はすごく順調です」
 通学路。朝の登校時間に、彼と並んで歩きます。いっしょに登校です。
 はためには付き合っている恋人同士のように見えるでしょうか?
 その実、わたしは彼のおもちゃでしかないのですが。
「すさまじいなきみは」
 彼は無表情のままに拍手をします。なぜかあきれているようです。すさまじいとは心外です。
 わたしはとてもまじめに、それこそ薄皮を剥ぐような努力でエリカさんを安定させたつもりです。
 その証拠に、彼も昨晩はわたしを抱きながらとてもほめてくれました。なでなでしてくれました。
 ……思い出すだけで、パンツがとても濡れてしまいます。
「いやいや。僕じゃムリだから。小夜子みたいにはなれないから」
「謙遜は日本人のあくとくですよ?」
「そういう次元の問題じゃない」
 彼はぽりぽりと頬をかきます。何かを考えているようでした。わたしにはわかりません。
 完全に彼のおもちゃとなった今ですら、わたしには彼が理解できていません。
 いまとなってはそれすらもどうでもいいことですが。
「じゃあ、今日は遅くなるんだね」
「はい。エリカさん達としばらくいっしょにいます」
 エリカさんと一緒に遊ぶために、すこし考えていたことがあります。
 そのために彼には頑張ってもらい、きのうと今日とで三人分ものスイッチを作ってくれました。
 わくわくしますね。エリカさんは、エリカさん達は、いったいどんな幸福を見せてくれるでしょうか。
「夜は帰っておいでね。やることがあるから」
「はい」
 風が吹いて、茶色の葉っぱが目の前を通り過ぎました。
 もうすぐ秋です。秋は夏から冬へと移り変わる、つまり全ての熱が失われていく、まさに絶望の季節です。
 この悲しくも美しい季節に、エリカさんは、わたしによって幸福という名前の絶望を味わうことになるのです。
 わたしは心の中でスキップをしながら、今日もさわやかな気分で登校するのでした。

 時間は飛んで、お昼過ぎ。
 エリカさんはというと、普段と変わらず登校していました。わたしの言いつけ通りです。
 エリカさんはわたしを見かけるとびくんと電撃に打たれたように飛び上がり、震えていました。
 ですが正気です。正気だからこそ、怒りと怯えの光が、その目に宿っていたのです。
 昨日と同じことを何回か繰り返せばその態度は変わっていくでしょうが、わたしは変化を求めます。
 エリカさんには、もっとギリギリのラインで壊れてもらいたいのです。
 だから……。
「こんにちは、清花さん」
 わたしは下級生、つまり一年生の教室に行ってその子を呼び出します。
 三条清花(さやか)さん。わたしより少し背の高い、ハーフの女の子。エリカさんの妹。
 外国ではサヤさんと呼ばれるそうですね。エリカさんよりはちょっと庶民的な名前です。
「はい、どなたですか?」
 目の前で見る清花さんは、エリカさんと同じ金髪の髪の毛をしていて、頭のてっぺんにはヘアバンド。
 ふんわりとしたショートボブが、くるりんとカーブを描いています。とってもかわいい髪型です。
 目鼻はエリカさんの妹とわかるぐらい、くっきりとしています。ややタレ目気味で、エリカさんよりやさしそうです。
 実際、サッカー部のマネージャーをしていて、誰にでも優しくエリカさんとは違った人気のある子だと聞いています。
 エリカさんにはすぎた妹ですね。
「清花さんですね? はじめまして、エリカさんの友達の小夜子といいます」
「お姉ちゃんの? はじめまして」
「それでですねー」
 そこでわたしは携帯電話のスイッチを後ろ手でぽちっと押します。
 清花さんは見た目に変化はありません。ですが、この瞬間、彼女はわたしのおもちゃになりました。
 
 エリカさんのことを調べていて、わかったことがあります。
 エリカさんはとても幸せな家庭をお持ちです。お父さんは外資系のエリートのサラリーマン。
 お母さんはご近所でも美人で有名な専業主婦。そして、エリカさんと同じぐらい可愛く、遥かに優しい妹の清花さん。
 この幸せなご家庭の中でくったくなく育ったからこそ、エリカさんはエリカさんなのです。
 だからこわしてあげようと思います。
 
「……小夜子さん?」
 可愛い清花さん。
 あなたにうらみはありませんけど、これもエリカさんで遊ぶためですから諦めてください。
 あなたはいい妹でしたが(知りませんけど)、あなたの姉がいけないのです。
 あ、でも二人ともきちんと幸せにしてあげますから、安心して下さいね。

「あの、清花さんの家が火事になりかけたらしくて……わたしと一緒に、帰りましょう」
 わたしが迫真の演技で言うと、清花さんは飛び上がっておどろきます。すぐに信じたようです。
 まあそうなるスイッチを押したからなんですけどね。
 真姫さんのときに使ったのと同じ、わたしの言葉をすべて信じ、命令に従うようになるスイッチです。
「ええっ!? わわわわかりましたっ! お、お姉ちゃんもっ……!」
「お姉さんはもう帰りましたよ。いそぎましょう。カバンも連絡もいりませんよ」
 清花さんはわたしの言葉どおり、ばびゅーんと廊下を一気に走り出します。はやいです。
 わたしも、これから彼女の身に振りかける幸福に身を震わせながら、清花さんの後を追いました。
 
 そういうわけで清花さんの家です。すなわちエリカさんの家です。
 豪華な三階建ての庭付き一戸建て。アメリカのテレビドラマに出てきそうな家です。
 ここが今日のわたしの遊び場です。すでに一度お邪魔していますけどね。
 白色の壁で囲った洋風のおしゃれなデザインは、築二十年というところでしょうか。
 こんな家で育てば、それはもうどんな女の子でも健やかに育ちそうです。いいですね。実に家庭的です。健康的です。
 人生の成功者どものハウスです。
 それはわたしにとって、えろすを意味します。
「おかあさーん!」
 どたどたどた。
 清花さんは靴を乱暴に脱ぎ散らかして家に飛び込むと、お母さんを呼びます。ですが誰の気配もありません。
 お母さんはわたしが朝のうちにちょっと縛って犯してしあわせにしてから、物置に放り込んでおいたからです。
 昼下がりの情事というか事件です。バレたら新聞の十面ぐらいにはのるでしょう。
「おかあさーん!? どこー!?」
 不安気に叫ぶ清花さんにわたしはようやく追いつき、肩にぽんと手をやります。
「清花さん、だいじょうぶですよ」
「小夜子さん?」
 安心してください。変わり果てたあなた達を見せるために、心はあんまりいじってませんから、まだ壊れてはいないはずです。
 と心のなかでつぶやいてから、わたしは言います。
「火は鎮火して、お母さんはもう物置に避難したそうです」
「そ、そうなんですか!? よかったあああ……」
 ぐったりと座り込む清花さん。胸にぎゅっと手をやっています。表情は安堵に溢れています。
 本当に心配していたのですね。家族がそんなに心配だったのですね。すばらしく美しい家族な絆ですね。
 どれぐらい丈夫な絆なんでしょうかね。

「でも、清花さんの部屋がしんぱいですね。ちょっと見てきましょう」
「はいっ! ああ、レティちゃん大丈夫かな……」
 清花さんは一目散に階段を登っていき、わたしもその後を追います。
 3階の向かい合わせの部屋のうち、向かって右側の扉をくぐると、そこは女の子の部屋でした。
 いっぱいのぬいぐるみ。ピンク色で統一されたシーツとカーテンとクローゼット。
 かわいらしいフリルで飾ったティッシュ箱は、きっとこれから存分に役にたってくれるでしょう。
「よかったぁー、レティちゃん、よかったよお」
 清花さんはほんわかとした顔で、ぐりぐりと猫のぬいぐるみに顔を押しつけます。
 ぬいぐるみの名前でしたか。とってもさわやかですね。わたしの家とは大違いです。
 さあ、そろそろはじめるとしましょう。
「ところで清花さん。わたしと向い合ってくださいね」
「小夜子さん?」
 はてな、と首をかしげながらわたしと向かい合う清花さん。
 わたしは改めて清花さんを観察します。白い制服で、エリカさん譲りの形の良いおっぱい。
 走って帰ってきたせいで、ブラウスは汗に濡れていて、彼なら舐めつくしたいと言うでしょう。
 瞳はブルー。綺麗です。吸い込まれそう、とは古典的な表現ですけど、宝石のように綺麗です。
「小夜子さん、どうしましたか? ご体調は大丈夫でしょうか?」
 黙ったままの私を心配してくれているようで、顔をのぞきこんできます。
 清花さんはエリカさんとは違い、わたしへの態度もやさしいです。評判どおりですね。
 エリカさんが溺愛している、という噂にもうなずけます。パーフェクトな妹であると言えましょう。
「清花さん。わたしは、エリカさんの友達です」
「はい」
「ということは、清花さんのお友達でもあります」
「はい」
「お友達ですから、隠し事はありません」
「はい」
 さあ、準備は整いました。放課後までの時間に、清花さんにはわたしのおもちゃになって頂きます。
 わたしはにっこりと笑って問いかけました。
「清花さんはオナニーは知っていますか?」
「……え?」
 清花さんは首をかしげてしばらく視線を空中に彷徨わせましたが、やがて言いました。
「ごめんなさい、知りません」
「知らないんですか? 恥ずかしいですね。そのお年ごろですと、知っていないとまずいですよ」
「えっ! あ、あの、すいません! お、オナニーってなんなんでしょうか……」
 おどおどとした表情でわたしに問いかけます。わたしはにこやかに笑います。
「はい、教えてあげます」
 清花さんは頬を赤く染めて、もじもじと指を合わせています。かわいらしいですね。
 わたしはくすくすと笑いながら、清花さんをベッドに座らせます。

「オナニー、教えてほしいですか? じゃあ、最初はわたしが手伝ってあげます」
「ありがとうございますっ!」
 清花さんはくったくのない笑顔で笑うと、わたしにぺこりとお辞儀をしました。
 わたしもさわやかな気分で笑うと、エリカさんをベッドに横たわらせます。
「失礼しますよー」
 わたしの手伝いにより、清花さんはくくっと股を開きます。
 汗のむわんとした匂いが漂ってきます。そのうち愛液の匂いに変わることでしょう。
 わたしは携帯電話のスイッチ2を押してから、清花さんのおまんこに手を伸ばしました。
「ふにゃっ!?」
 ぷにょん。と先端が触れた瞬間、清花さんは可愛く声を漏らしました。
 なでり。なでりと、パンツの上から清花さんのおまんこを擦ってあげます。
 清花さんのスカートの中の、まだ誰にも触られてないであろう純白のパンツを、わたしは擦ります。
 快感はあるはずです。スイッチ2は快感の増幅。清花さんは、とってもとっても気持ちいいはずです。
「あ、あの……はう……は、はずかしいんですけどっ……」
 きゅううっ、と清花さんが震えます。
 清花さんはわたしにされるがままですけど、はずかしげにぎゅっとぬいぐるみを抱きしめます。
 かわいいですね。なにか男の人の気持ちがわかるような気がします。
 わたしは清花さんに、できるだけ優しげに答えます。
「はずかしいですよね。でも、気持ちいいですよね」
「は……ふあっ、は、はいっ……んっ……」
 清花さんは色っぽい声のまま答えます。身体がくねります。わたしは続けます。
 くにゅくにゅくにゅ、とビラビラを指でいじってあげると、清花さんはとっても喜びます。
 ふにゃ、とかあにゃあん、とか小動物じみた声が、ピンクのふりふりで満たされた部屋に響きます。
 いい環境音ですね。録音してますから、帰ってきたおとうさんに、後で聞いていただきましょう。
「はあ……ふああ……」
 やがて清花さんのパンツは濡れてきてしまいました。
 わたしはぐしょぐしょに濡れたそこをなおもかき乱しながら、清花さんに問いかけます。
「気持ちいいですか?」
「はい……きもちいいですぅ……」
「そうですか。じゃあ、次は自分でやってみてください。自分でやるのが、おなにーですから」
「ふああ……」
 清花さんは夢見心地のような表情で返事をしてから、おずおずと自分のおまんこに手を伸ばします。
 触れた瞬間、ぴくんと身体が震えました。しなやかな足がしなって、太ももを汗がたらりと垂れました。
「んああっ!」
「どうです? 気持ちいいでしょう」
 わたしは清花さんの横によりそってオナニーをみまもります。
 じっくりと。何十分も、あるいは一時間以上でしょうか、見守り続けます。
 女の子特有の新鮮な匂いの中に、いやらしい愛液の匂いがただよってきています。

 清花さんはわたしの顔をできるだけ見ないようにしながら、言いました。
「んあ……きもちいいです……ふああああっ……」
「どうしてこちらを見ないんですか?」
「だ、だって……こんな、恥ずかしくてっ……」
「恥ずかしい表情でも、ちゃんと見せてくれないと、そばにいてくれる人にしつれいですよ」
 わたしの言葉に、清花さんはくくく、と首をこちらに振ります。頬が真っ赤で、目が潤んでいます。
 純真な瞳。そのくせ、目の光はいやらしい快感を感じています。これは恥ずかしがるのもムリはありませんね。
 ですからわたしは言いました。
「わあ、恥ずかしい顔ですね。いやらしい顔ですね」
「ふあ……ごめんなさっ、あ、ごめんなさいっ……!」
 泣き出しそうなので、わたしは清花さんをなぐさめます。
「あやまらなくていいですよ。そのかわり、もっと気持ちよくなりましょうね」
「あっ、あっ、あっ、あっ!」
 清花さんはすごい勢いで指を動かします。
 おまんこからの音が、くちゅくちゅという可愛い音から、ぐちょぐちょという粘っこい音に変化しています。
 わたしは清花さんを幸せにしてあげるため、清花さんを後ろから抱きしめながら、耳元でささやきました。
「上の方にお豆さんがありますよね」
「ふあ……ふあっ……」
 清花さんは恍惚とした表情でこくりとうなずきます。その間も指はずっと動かしたままのようです。
「それをつねってみましょう。とおっても気持ちいいですよ」
「はい……ふあ」
 清花さんは一瞬声をなくして、動きを止めました。それからすぐのことでした。
「ふわあああああああっっ!」
 清花さんがびくん、びくんと震えます。イっていますね。わたしは清花さんを抱きしめて、抱きしめてあげます。
 わたしにできた初めての心優しいお友達で、はじめての絶頂です。全力で慈しんであげなければいけませんよね。
「きもちいいですよね。それがイく、というものですよ。いっぱいイきましょう」
「ふああああっ! い、イきます……イきますぅ!」
 清花さんは何度も何度もお豆さんを擦って、何度も何度も絶頂に達します。
 オナニーも知らなかった後輩の少女が、ぴくぴくと快楽に震えているのです。実にほほえましいです。
「うん。よくできました」
「ふあああ……ありがとうございますぅ……」
 わたしは清花さんの耳にふう、と息を吹いて、彼女をもう一度抱きしめました。
 幸せな初オナニーでしたね。よかったですね。わたしは本当に心温まる気分になります。
 だから、次は幸せな初体験をさせてあげましょう。

 わたしは清花さんと玄関に出て、靴箱の前に陣取ります。そして清花さんにブラウスを脱がせます。
「では清花さん。準備が整うまでそこでオナニーをしていてください。あ、イっちゃだめですよ?」
「は、はいっ……ふあっ」
 ふあ、ふにゃんという嬌声が、後ろから聞こえてきます。わたしはぴ、ぽ、ぱと携帯電話をダイアルします。
 やや時間が経ってから、インターフォンが鳴って、玄関がノックされました。
「宅急便でーす!」
「どうぞ」
 わたしはドアを開いて招き入れます。
 そこにいたのは背が高くてヒゲの濃い、あまりもてなさそうなおじさんでした。いかにも肉体労働の仕事の人です。
 わたしはちょっと苦手なタイプですけど、サッカー部のマネージャーの清花さんなら平気ですよね。
「三条さん、お荷物でーす。印か……!」
「どうしました?」
 わたしはくすくすと笑って宅急便のおじさんに問いかけます。おじさんは私の肩越しに玄関を凝視しています。
 驚いているようです。むしろ茫然自失と言ったほうが近いでしょう。おじさんは動けないでいます。
 それはそうでしょう。信じられないぐらい可愛い金髪の女子中学生が、玄関先でオナニーをしているのですから。
 はふぅ、はふぅという色っぽい声が、昼下がりの玄関で響いています。
 太陽の光に照らされた白いパンツの下から、くちゅり、くちゅりという音がはっきりと聞こえてきます。
「ふあっ!?」
 清花さんは宅急便のおじさんに気付いて、かあっと頬を赤く染めます。羞恥心は何もいじってませんからね。
 でも玄関から離れることも、オナニーを止めることも、わたしの言いつけに背くことになってしまいます。
 ついでに言えば、おじさんから目を離すこともです。だから清花さんはそのままです。
 ぐちゅぐちゅ。ぐちゅぐちゅと、ビラビラを摩ったり、クリトリスをつまんであげたり。
 清花さんはひたすら、絶頂に達しない程度のオナニーをし続けます。
「はあっ、はあっ、はあっ!」
 乱れた制服姿で、おじさんにいやらしい顔を向けてひたすらオナニーし続ける清花さんです。
 わたしは言います。
「すいません、お願いがあるんですけど」
「は!?」
「あの子、清花さんていうですけど……ちょっとおかしくなっちゃってるんです」
 おじさんの耳元に近寄って、わたしはささやくように言います。
 この人も一応スイッチで操作していますので、適当な理由さえつけてあげれば動いてくれるはずなのです。
「だから……処女、うばっちゃってあげてください」
「はあっ、はあっ……!」
 清花さんの興奮の声が荒くなっています。恐怖でしょうか。それとも羞恥でしょうか。
 どっちにせよ、わたしはいまからそれを幸せに変えてあげようと思います。
 わたしは動かないおじさんを後押しすべく、清花さんのそばに近寄ります。そして二人に聞こえるように言います。
「清花さん、セックスは知らないですよね。オナニーの十倍も気持ちいいんですけど」
「ふああっ……せっくす……しりませんっ……!」
「あのおじさんは、きっと知っていますよ。教えてほしいですよね」
「せ……せっくす、おし、おしえ、おしえてくださいっ……!」
 清花さんが潤んだ目でおじさんを見て叫びます。
 もちろんオナニーをしながら。パンツ越しで自分のおまんこを撫でながらです。ぐちゅぐちゅの音と一緒にです。
 おじさんの背後でがちゃんと扉が閉じました。おじさんがまだ動かないので、わたしは近寄って言いました。

「おじさん。彼女、かわいいですよね」
 夏服の制服を着た、純心そうな女子中学生が、オナニーをしながらおじさんに処女を奪ってもらうのを待っています。
 パンツはぐちゅぐちゅに濡れていて、おじさんに脱がせてもらうのを待ちわびています。おじさんからもわかるでしょう。
 こんな演出をしてあげたわたしはとっても優しいと思います。
 ノーベル平和貢献賞を受賞されてもおかしくないでしょう。
 だって、性欲旺盛そうなおじさんに、こんなに可愛くて優しい聖女の処女を与えてあげるのですから。
「ほら、犯してあげてください。イかせてあげてください。しあわせにしてあげてください」
「う…………うんっ!」
 おじさんは石化からようやく回復して、玄関をどすどすと走って清花さんにかけよります。わたしも慌てて駆け寄ります。
 幸せな初体験にしてあげましょう。彼女はわたしの大事なお友達なうえ、エリカさんと遊ぶためのおもちゃなのですから。
「ひっ……!?」
 おじさんは清花さんを組み伏せて、スカートに手をかけ、一気に脱がします。
 びりびりびり。と、乱暴に脱がされたスカートが破れてしまいました。
 そのことに清花さんは恐怖を感じているようです。このままでは本当にただのレイプです。
 だから、わたしは清花さんの耳元で優しくささやきました。
「だいじょうぶですよ、清花さん。恥ずかしいですけど、こわくはないですよ」
「ふあっ……」
 清花さんの表情から恐怖が消えました。わたしは続けます。
「ほら、おねだりしてあげましょう。パンツがあってはセックスできませんから」
「おねがいですぅ……パンツも、ぬぎぬぎさせてください……」
「う、うん! ごめんね、ごめんね、すぐ脱がしてあげるからねっ」
 おじさんは震えながら、でも急いで清花さんの白いパンツに手をかけて、くるくると丸めながら脱がしていきます。
 たらーーーり、とパンツと清花さんのおまんこの間で、白い線が伝いました。それは清花さんの愛液でした。
 数十分にわたり絶頂に達することもなく優しいオナニーをし続けた清花さんの体は、例えようもなくいやらしいものでした。
「上も、脱がせてあげてください」
「うんっ!」
 わたしの言葉通り、おじさんは清花さんのブラウスを引きちぎるように脱がせます。ぷるん、と胸が可愛く震えました。
 さすがにエリカさんの妹で、中学1年生なのにもうおっぱいがかなり膨らんでいます。揉みがいがあるぐらいです。
 空気に晒された両のおっぱいは、誰かにつかまれて、もまれて、きもちよくされるのを待ちわびているかのようです。
 おじさんは目の色をかえてその先端を見つめています。止まっています。
「ちゃんと吸ってあげてください」
「うんっ!」
 おじさんががばっと清花さんの華奢な身体に乗って、おっぱいに唇を押し付けます。そのままちゅうう、と吸い上げます。
 清花さんは腕を床について、恥ずかしそうに歯を噛み締めました。ちゅう、ちゅうといういやらしい音に、ただ耐えています。
 おじさんは夢中です。女子中学生のおっぱいをひたすらに吸い続けています。わたしの言葉通りに。

「んんっ……んんん……!」
「ほら、清花さん。おねだりしましょう。かたいっぽうだけじゃなく、反対側もです」
「んんっ……こっちもお……こっちもいっぱいすって……!」
 清花さんは身体をゆさゆさと振って、吸われていない方の乳首をアピールします。
 おじさんはすぐに応えます。おっぱいをきゅうっと寄せて、両方の乳首を一気に吸い上げます。
 すごいですね。わたしでは一生できない芸当です。
 じゅるるるる、とすごい音がしました。清花さんの身体が跳ねました。
「はあああんっ!」
 何度も何度も何度も何度も、おじさんは乳首をれろれろと舐め続けます。
 どうなんですかね。女子中学生のしかも一年生の未熟な乳首が、そんなに美味しいのでしょうか。
 だとしたら、おじさんはきっと幸せなのでしょうけれど。
 でも、清花さんはこれからもっともっと幸せになれるのです。
「はい、それまで。じゃあそろそろ入れちゃいましょう」
「う……うん」
 おじさんは子供のように頷くと、カチャカチャと汚れたズボンとトランクスを脱ぎます。
 ぬうっ、と赤黒くて大きなペニスが清花さんのすぐそばでそびえ立ちます。清花さんがひい、と情けない声を上げました。
「こわいですか?」
「う……うんっ……な、なんなんですか、あれ……?」
「だいじょうぶですよ。あれを清花さんのおまんこ……おまたの間に入れると、すっっっっっごく気持ちいいですから」
「そ……そうなんですか」
 わたしの言うことを清花さんは素直に信じます。純真な瞳で、まじまじとおじさんのグロテスクなおちんちんを眺めます。
 もういいでしょう。わたしはおじさんに合図をして、真姫さんのときと同じように、清花さんの両手を抑えます。
「はい、いれてください」
「ふあっ!!」
 ずぶぶぶぶぶ。おじさんが乱暴に清花さんの膣をこじ開けていくのが、両腕から感じられます。
 清花さんの処女が、乱暴に失われていきます。エリカさんの溺愛する宝石のような子が、絶望的に蹂躙されていきます。
 清花さんは、痛そうです。でも気持ちいいはずです。わたしはくすりと笑って清花さんに問いかけました。
「清花さん。気持ちいいですか?」
「い、いたいでしゅけどっ……きもちいいでしゅううう……!」
 清花さんがちょっと幼児退行したような口調で言いました。
 ぬいぐるみを抱いて寝るような子どもっぽい妹さんの、処女喪失の最初の一声がそれでした。
 わたしはにっこりと笑って、とっても幸福そうな顔をしている清花さんの代わりに、おじさんに言いました。
「さあ、動いてあげてください」
「おおっ!」
 おじさんは力強く頷くと、清花さんを一番奥までぶちゅんと貫きます。そして引っこ抜いて、また腰を進めます。
 ぬちょり。ぬちょり。ぬちょり。膣の中の愛液がおじさんのおちんちんでかき乱される音が、玄関先に響きます。
 奥の方に突き入れられるたびに、清花さんは短く可愛い声を漏らします。

「あ、あ、あ、あっ!」
 それがおじさんを興奮させるようで、腰の速度はどんどん早くなっていきます。
 おじさんは清花さんの吸い付くような肌に、自分の肌を押し付けようとしています。
 ふとももを大きな右手でつかんでいます。左手はおっぱいを揉んでいます。
 おじさんは欲望の限りをつくして腰を動かしています。
 ぱん、ぱん、ぱんという音を立てて、おじさんの肉と清花さんのおまんこがぶつかりあっています。
「清花さん、処女を奪ってもらったお礼に、キスしてあげましょう」
「んん、ちゅ、んんんんー!」
 清花さんが震えながらおじさんの顔をたぐり寄せて、キスをします。唇を押し付けるだけのキス。
 ですがおじさんは我慢できなくなったようで、赤い舌を清花さんの口内に突き入れます。
 おじさんはぺろぺろぺろ、と舌同士を絡ませていきます。てくにしゃんさんですね。
「ふあ、ふあああっ!」
 処女喪失の痛みと、わたしに誘発された気持ちよさに挟まれて、清花さんは泣いています。
 なんという幸せな光景でしょうか。エリカさんはこれを見てどう思うでしょうか。
 もうじきにわかりますね。
「さあ、早く精液出して上げてください」
「ううっ、だ、出す……出すよ、ごめんね、ごめんねっ!」
 おじさんが謝りながら腰を振ります。謝る必要はありませんよ。妊娠するかもしれませんけど、清花さんが望んだことです。
 清花さんは口を開けてよだれを垂らしたまま、おじさんの欲望を幸せな表情で、聖女のように受け止め続けます。
 おじさんは最後に、清花さんの全身を抱きかかえました。ぎゅう、と太い腕で清花さんを締め付けて、動きを止めました。
 どくん。と、音が聞こえたように思えました。清花さんの膣内に、おじさんの精液が出されているのでしょう。
 どくどく。びゅくびゅく。三条家の宝物だった清花さんが、宅急便のおじさんの精液で、汚されていきます。
 おじさんは清花さんを腕の中で抱きしめたまま、わたしが感心するほど長い間、射精し続けました。
 どっくん、どっくんと清花さんの膣の中に精液が注ぎ込まれていて、繋がり目から白い液体がちょっとはみ出していました。

 エリカさんが帰ってきたのは、ちょうどそのときでした。

「ただ…………い…………」
 下校してきたエリカさんが、カバンを肩にかけたまま、家に入って来ました。
 エリカさんは『い』のところで止まっていました。どうしたんでしょうね。何事でしょうね。
 わかってますけどね。
「はい、おつかれさまです。しゃせーが終わったなら帰ってください、おじさん」
 わたしは用のなくなったおじさんを玄関の外に追いやりました。
 エリカさんの横を、おちんちんを愛液と処女喪失の血と精液で濡らしたおじさんがとぼとぼと通り過ぎます。
 シュールですね。まあ、エリカさんの心情的にはシュールどころじゃないと思いますけどね。
「こんにちは、エリカさん」
「……な……え……なっ……?」
 エリカさんはまだ現実を認識していません。これはいけませんね。
 こんなにも可愛い妹さんがいるという現実から逃げるなんて、とんでもなくバチあたりなことですよ。
 わたしは清花さんの肩を持って、上半身を起き上がらせました。清花さんは幸せそうな姿をしていました。
 ブラウスもブラジャーも破れていて、乳首はおじさんに吸われて赤く張っています。おじさんの唾液で、濡れ濡れです。
 口元にはよだれとおじさんの汚い唾が混じっていて、泡だったものがほっぺに付着しています。
 全身の汗は、清花さんのものだけではなく、おじさんのものも混じっていました。
 そしておまんこです。清花さんのおまんこは、膣内から溢れてきた精液と愛液でぐちょんぐちょんでした。
 痛々しい自分のおまんこを見つめて、それからエリカさんを見つめてから、清花さんは言いました。
「……おねえちゃん……」
「さや……か……?」
 エリカさんが、ぶるぶると震える声で言います。少しだけ、現実を認識したようです。
 でもまだダメです。もっとちゃんとした言葉で、わからせてあげましょう。
「清花さん。今日のこと、お姉ちゃんにちゃんと説明してあげましょう?」
「……あ……」
 わたしの声のとおり、清花さんはエリカさんに対して話しかけます。
 その表情は、処女を失う前のものと同様、とても優しくて、子供っぽさに溢れていました。
「おねえちゃん……あのね、私、おなにーとせっくすを教えてもらったの」
 清花さんは恥ずかしそうに言います。
 悲壮感はなく、運動会で一等賞を取ったの、と言わんばかりの口ぶりです。
「おなにーは小夜子さんに教えてもらって……はじめてイけたの」
 エリカさんのカバンがぱこんと地面に落ちました。清花さんは続けました。
「それで、せっくすは……名前は知らないけど、宅急便のおじさんのおちんちんで、してもらったの。
 すっごく熱くて、いっぱい出してもらったよ」
 エリカさんの視線が清花さんのおまんこに向きました。向いてしまいました。
 まだ狭い清花さんの膣内から、精液がこぽりと漏れて、玄関の床に落ちました。
「せっくすは、痛かったけど……すっっっごくきもちよかった」
 清花さんはそこで言葉を終えて、最後におかえりなさい、と言いました。
 エリカさんは――

「小……夜子おおっっっっっ!!」
「はい、すとっぷ」
 ぽちっとな。とスイッチを押した瞬間でした。エリカさんは蹴りかかろうとした姿勢で止まっていました。
 やはりエリカさんは素晴らしい精神力をお持ちです。さすがはお姉ちゃんです。
 溺愛する妹を陵辱されたことに、絶望よりも怒りの方を強く感じているようです。
 わたしは焼けつくような怒りの視線を感じながら、ふふっと笑いました。
「エリカさん、怒ってますか?」
「……っ!!」
 もはや言葉もないようです。凄まじい怒りの炎が、エリカさんの瞳の中で燃え上がっています。
 すばらしいです。すばらしいです。わたしは感服したので二回言いました。
「ざんねんながら、あなたの妹さんはすでに処女ではありません」
「っ!!!」
「でも、安心してください。エリカさんもすぐに仲間にしてあげます」
 わたしは笑いました。わたしはエリカさんの絶望と、清花さんの純粋さを賛えるために、笑いました。
「さあ、来てください」
 わたしは物言わぬエリカさんを、清花さんと一緒に運んで、エリカさんの部屋に連れて行きます。
 とても大変でしたが、これはエリカさんを玩具にするための大事な大事な過程ですから、苦にはなりません。
 わたしはエリカさんを王女様のもののように大きいベッドに寝転がせて、全裸にさせてから、清花さんと並んで立ちました。
 エリカさんは震えています。動けないながらも、凄まじい眼つきで私を睨みつけています。
「すごいですね」
「小夜子!! あんた、あんた、あんたっ!!!」
 今のエリカさんは、おしっこやうんちによる自尊心の崩壊にすら怯みはしないことでしょう。
 家族との絆というのは、エリカさんを支えるすべてだからです。
 だからわたしは、それを壊してあげようと思います。
「さて清花さん。エリカさんのことは好きですか?」
「はい、大好きです。自慢のおねえちゃんです。あこがれています」
 聞いてもいないことまで答えてくれました。すごい姉妹愛ですね。
 こんなにも美しい姉妹愛を見てしまうと、わたしはとってもどきどきしてしまいます。
「そうですか。では……」
 わたしは双頭ディルドーを取り出します。女の子と女の子でえっちをするためのあれです。
 彼はこんなものばかり持っているので、わたしはとても計画が立てやすいです。
「まず清花さん、これのさきっちょをおまんこにはめてしまいましょう。いたくないし、すごく気持ちいいですよ」
「は……いっ!」
 ぶちゅり。
 清花さんはためらいなく、自分のおまんこにディルドーの一方を突き立てました。
 そしてふああああん、と、気持ちよさそうに嬌声を上げます。
 妹の痴態を見て、エリカさんは怒りの表情のまま、ぼろぼろと涙をこぼしていました。
「ふあ……はあっ……」
 わたしはエリカさんが正直になるスイッチをそっと押します。そして、エリカさんに一歩近づいて、問いかけます。
「エリカさん、妹さんの処女を奪われて、嬉しいですか?」

「嬉しい訳が、あるかっ……! かなしいわよっ……!」
「どうしてですか?」
「清花が、私の清花がっ……あんたなんかに、あんたみたいな悪魔にっ、奪われるなんてっ!!」
「清花さんは、エリカさんにとって大事なものですか?」
「世界一大切な妹よっっっっ!」
「はい、よくできました」
 憎しみに満ちていて、そして、涙が出そうなほどの姉妹の絆に溢れた回答です。わたしは嬉しくて泣いてしまいそうです。
 そんな素晴らしい絆が、地球上から消滅してしまうのは、きっととっても絶望的で、そして幸福であることでしょう。
 わたしは背筋がぞくぞくぞく、と震えてしまいます。期待で胸がうずきます。
 さあ、はじめましょう。
「清花さん、エリカさんのおまんこに、ちょっとだけディルドーを入れてあげてください」
「はい……」
 くちゅ、とエリカさんのおまんこに清花さんのおまんこから伸びた棒がくちづけをします。
 エリカさんの身体が小さく震えます。一粒の涙が、頬を伝います。
 わたしはよくできました、と言って清花さんを撫でてから、壊すための準備をします。
「じゃあ、いきますよー……動いちゃだめですよー……」
 わたしはきりきりきり、と携帯電話のボリュームを上げていきます。
 ちょっとだけ。彼女たちに、ちょっとだけの幸福を与えてあげる為です。
「えい」
 わたしはスイッチを押しました。その瞬間、エリカさんと清花さん、両方の身体がびくんと跳ねました。
「ひやああああっ!?」
「ふああああっ!?」
 それは幸せの声でした。単純な快感とも安心とも明らかに違う、あらがいようもない幸せの声でした。
 エリカさんと清花さんのよく似た嬌声が部屋に響いて、わたしの鼓膜を心地よく揺らしました。
 このスイッチは、かつてわたしが彼に押してもらった、しあわせスイッチです。
 それも膣の一番奥にだけあるのではなく、感圧式で、深く入れられれば入れられるほど幸福になるのです。
「ふあ、ふあ、ふああん」
「んあああ……んああああ……」
 すごい声がエリカさんの部屋に共鳴します。わたしはしばらくその声を堪能してから、スイッチを解除します。
「しあわせでしたか、エリカさん?」
「なっ……な、これ、なっ……!」
 エリカさんは狼狽しています。前回は、じかの快感ではあっても、じかの幸福ではありませんでしたからね。
「しあわせでしたよね、清花さん?」
「……ふぁい……うれしかったです……」
 清花さんはエリカさんと違ってとっても素直ですね。わたしは嬉しくなってしまいます。
 回答を聞き終えると、わたしは二人をベッドでわずかに繋がらせたまま説明します。
「エリカさん。さっきの幸せは、おまんこにディルドーが入るほど強くなります。あ、これからは動いてもかまいません」
「……っ!」
「ただしエリカさんの膣の一番奥は、清花さんのしあわせスイッチに連結しています」
 わたしは説明します。くすくすと、笑いが止まりません。彼女たちはどんな痴態を見せてくれるのでしょう。

「そして……一番奥の幸せを感じちゃったら、清花さんは、幸せのあまり、人間ではなくなってしまうでしょうね」
「っ!?」
 エリカさんが恐怖に顔をひきつらせます。これまで見てきた中で、一番の恐怖です。
 でも大丈夫ですよね。エリカさんなら、幸せにだって耐えられますよね。きっと。
「清花さんも同じで、おまんこにディルドー、入れちゃってかまいません」
 わたしは続けます。
「でも、一番奥に入っちゃったら、エリカさんはとってもひどい目にあいます」
「えっ……!」
「エリカさんは死ぬよりもおそろしい目にあって、もう二度と喋れなくなります。だから、できるだけガマンしてくださいね」
 清花さんは幸福に恐怖を感じていないので、こちらの言い方のほうがよろしいでしょう。
「え、な、そんなっ!?」
 わたしは笑います。彼と同じように、この世の全てをあざ笑うかのように、ひたすらに笑います。
 そして、わたしは何の躊躇もすることなく、そのスイッチをぽちりと押しました。
 そのスイッチは、彼女たちの姉妹愛をぶちんと切ってしまうためのスイッチでした。
「ひやああああっ!?」
「ふああああっ!」
 嬌声。ですが、それがすぐに止まります。エリカさんは幸福に顔を歪めますが、耐えています。
 ぼろぼろと涙をこぼして、おっぱいをぷるんと揺らせて、幸福にただ耐えています。
「ふあああっ……やああっ……」
 清花さんもです。シーツの上で、二人が横向きに向い合っています。腰を自由に動かせる体勢にあります。
 でも動きません。
 動くと中に入って、幸せになってしまうのに。でも動かせません。彼女の姉を不幸から救うためにです。
 うるわしい姉妹愛です。彼女たちは泣きながら、この耐え難い幸福感にすら耐えているのです。
 ……いまのところは。
「さあ、エリカさん。次はレベル2です」
「なあっ!?」
 わたしが携帯電話のボリュームに指を合わせるのを見て、エリカさんが叫びます。
 気づいたようですね。これは幸せのレベルです。レベルが上がるごとに、幸福感は増して行くはずです。
 意識が、現実が幸福で塗り替えられていくのです。さあ、二人はどこまで耐えられるのでしょうか。
「やめ……やめてっ! やめてえええっ!!」
「やめません」
 わたしはかちりと、ボリュームを上げました。二人の金髪の少女が、ベッドの上で大きく叫びました。
「ふああああああああああっ!!」
「ひやあああああんんんん!!」
 右側のエリカさんのおしりから脂汗がつうっと伝います。幸福に耐えに耐えていることから来る、緊張の汗です。
 わたしはそれを直接、舌でぺろりと舐めとりました。ひぃん、という情けない声が上のほうから聞こえてきました。
 そのままおしりをもみもみもみ、とマッサージしてあげます。すごく気持ち良い肌触りで、すてきです。
 わたしはエリカさんの顔に近寄って、問いかけました。
「まだガマンできますか?」
「いや……いや、いやあっ……」
「すごいですね」
 姉妹愛ですね。尊敬しますね。自分が幸福になるよりも、清花さんを人間に留めるほうが大切なんですね。
 レベル2認定です。レベル3もいけるといいですね。
 でも、相手はどうでしょうか。

 わたしは清花さんに近寄ります。先ほど処女を失ったばかりだというのに、幸福に表情を歪めています。
 乳首はびんびんに立っています。わたしはいたずら心から、その乳首をぴん、と指で弾いてしまいました。
「ひいいいんん!!」
 叫びます。でも、まだイけません。一番奥にいかない限り、絶頂には達しないようにしたからです。
「清花さん、おまんこの奥に、入れてはいかがですか?」
 ぴんぴんと乳首を弾いていじめながら、清花さんに問いかけます。
「ひや……ひやああ……だって、だってだってだってだってえええええ……!!」
 入れちゃったら、お姉ちゃんを裏切ってしまうから。と、その後に続くのでしょうね。
 こちらもまだ大丈夫なようです。仲がいいことです。うらやましいですね。いまのところはね。
 わたしは携帯電話を取り出して、二人に見える場所でボリュームを更に上げました。レベル3です。
「ふああああああああああっ!」
「ああああああああっ!!」
 がくがくと。二人の腰が震え始めました。ディルドーがほんのちょっとずつだけ、入ってしまいます。
 かくかく。かくかくと、お互いの腰が左右に動いています。綺麗な足同士が絡まったまま、痙攣しています。
 愛液がふたりのおまんこからピュッピュッと出て、お互いを汚しています。
 いやらしい痴態。でも、それはお互いをかばっている証拠でした。
「さやか……しゃやかあ……」
 涙。よだれ。汗。愛液。あとおしりからの汁。あらゆる液体を垂れ流しながら、エリカさんは必死で耐えていました。
 でも、ディルドーを完全に抜くことはできないようです。一度知ってしまった幸福を、失ってしまうだなんて。
 幸福を失ってしまうことなんて、どんな人間だってできることではありません。
 エリカさんの背中をつつー、と指でなぞると、エリカさんは幸福感から腰を押し出そうしますが、すぐに止めます。
 全身が痙攣するかのようにがくがくがく、と震えていて、肉体的には限界を迎えているように見えます。
 ですが、常識を遥かに超えた強靭な精神力で、エリカさんはひたすらに耐え続けていました。
 ……いまのところは。
「おねえちゃあん……おねえちゃ……あああああっ!」
 清花さんもおなじでした。
 可愛い顔で悶え続けるお友達の顔を見ると、わたしはなんだか可哀想になってきます。だからってやめはしませんが。
 かわりに清花さんの涙を、ゆっくりと時間をかけて、ぺろぺろと舐めとってあげます。
 はあん、ひゃあんという可愛らしい声がすぐ近くから漏れてきて、わたしはもう一度キスをします。ほっぺにもキスをします。
 清花さんは泣き顔で、可愛い顔がだいなしです。同じ濡れるぐらいなら、いっそのことわたしの唾で濡らしてしまいましょう。
「清花さん、幸福になりたくないんですか? どうして奥に入れないんですか?」
 わたしが言うと、すすり泣くような甲高い声で清花さんが言いました。
「やあああ……おねえちゃん……やああああっ……!!」
 それは悲痛な声でした。そして絶望的な声でした。
 入れないと、そのぶんだけどんどん最期の幸福が強くなっていくだけなのに、なんという慎ましい努力でしょう。
 慎ましくて、うるわしくて、美しくて、そして、儚い愛でした。わたしは笑いました。

「じゃあ、レベル4です」
 わたしはボリュームを上げました。声がやみました。
 二人の目が光のほとんどを失って、体の痙攣が強くなりました。
 がくがくと震える度に、ディルドーが奥へ行ってしまいました。幸福が奥へと行ってしまいました。
「――――!」
「――――!」
 二人共が声にならない声をあげていました。幸福の忍耐力の限界でした。
 わたしは携帯電話をぽいと放り捨てて、二人の顔のそばに近寄りました。
 エリカさんと清花さんの涙が合わさって、そばのシーツに水たまりができていました。
 エリカさんと清花さんのとても綺麗だった顔が、いまはもうぐしょぐしょに歪んでいました。
 二人はお互いの瞳から視線を離せませんでした。お互いの絶望と、お互いの裏切りを認識していました。
「……さ……や……!」
「……お……ねえ……ちゃ……!」
 もう、息もできないようでした。息をすれば体が動いてしまうから。体が動けば、しあわせになってしまうから。
 体のどこの部分を突いても、ちょっとした刺激であっても、二人は壊れてしまいそうでした。
 二人のおまんこに視線をやると、幸福で濡れに濡れていました。触れば終わってしまう、とわたしは思いました。
 これはもう、限界ですね。よくできましたと言うべきでしょう。
 わたしはただ観察し続けました。涙を。愛液を。二人の息づかいを。わたしと彼の楽しみのために、です。
 そして、一分と三十ニ秒の後。
「…………し……さや……さや……!!」
「おね……おねえちゃ……しやわ……!!」
 エリカさんでした。あるいは清花さんでしょうか。
 もうどっちでも同じですね。二人は同時に裏切ったのです。自分の幸福のために、相手を裏切ったのです。
 二人の腰がずずず、と前にゆっくりと動きました。ディルドーが二人を貫いていきました。
 わたしはそのあいだじゅうずっと、エリカさんの目を見ていました。光が失われていくのを、この目に焼き付けました。
 人間としての誇りも、わたしへの怒りも、清花さんへの愛も、すべてが幸福で上書きされていきました。
 ディルドーがエリカさんと清花さんの一番奥を突いた瞬間に、二人は同時に壊れて、同時に幸福になりました。
「しやわせええええええええええええええ!!」
「ふにゃああああああ!! ちやわしぇ、ちやわしぇええええーー!!」
 もはや理性のない声。
 さきほどまでがウソのように、腰が盛大に動いています。ぐっちょんぐっちょんという音がおまんこから響いています。
「はああああ! はあああああん!」
 清花さんは情熱的に腰を振っていました。子宮の奥まで幸福を届かせたくて、ただ一心に腰を振っていました。

「ふあ、ふあ、しや、ふふあああん!!」
 エリカさんも同じでした。無限とも言えるほど溢れる愛液でディルドーを往復させて、自らと妹の奥を突かせていました。
 美しい姉妹だった二人が、壊れてでもひとつの幸せを求めていました。
 ぱん、ぱん、ぱん、ぱんと、獣のような交尾の音が部屋に響いていました。
 もはやそこに理性はありませんでした。幸福を求めるだけの女の子が二人いるだけでした。
「しやわせ、しやわせ、さやか」
「おね、おねえちゃ、おねえちゃ」
 エリカさんも、目の前のものが妹なのか、幸福なのかわからなくなっています。
 清花さんは、目の前のものが姉なのか、幸福なのかわからなくなっています。
 目の光が幸福で塗り替えられていて、学校のお姫様と、可愛いマネージャーは、どこにもいなくなっていました。
 わたしによって生み出された、ぬちょぬちょでぐちょぐちょで、絶望に溢れた幸福の中で、二人は達しました。
「しやわせえええええええっ!」
「じやわぜえええええんんんん!!!」
 白目を向いて、二人は達し続けました。
 二人はお互いのおまんこをびっちりと擦りつけて、自分の幸せを相互に共有して、本当の意味で幸福を感じていました。
 ぴゅ、ぴゅ、という音と共に、どうしようもないほど愛液が出て、シーツと部屋をどんどん汚して行きました。
 二人の理性が完全に失われて、愛液として外に放出されているのだ、とわたしは思いました。
 わたしは深い深い達成感を味わいながら、姉妹だった何かを見守ります。
 二人はずっと幸福を求めて腰を振っています。わたしが止めない限り、それは永久に続くことでしょう。
 彼女たちは、永久に幸福でした。わたしが幸福にしました。
 ――そうして、わたしはエリカさんを屈服させたのでした。

 そして、おしまいの話です。つまりわたしと彼のことです。
 それはエリカさんを壊して、ついでに彼女の幸せな家庭の全てを壊した日の夜のことでした。
 玩具で遊び終わったことを彼に報告すると、彼はわたしに一つのスイッチを見せました。
 ペットボトルのフタのような、押しボタン式のスイッチでした。彼はわたしに聞きました。
「小夜子はいま、幸せかい?」
「もちろんです」
 わたしは言いました。自明の理でした。議論の余地もなく絶対的に確定している事実です。
 彼はわたしの答えに満足したように笑うと、言葉を続けます。
「では、質問を変えよう。小夜子は、小夜子が幸せであることについて、不思議じゃないのかい?」
「もちろんです」
 わたしは言いました。自明の理でした。議論の余地もなく絶対的に確定している事実です。
「たとえ、わたしが疑問を感じないようになるスイッチを押されていたとしても……今のわたしは、幸せです」
「……」
 彼は沈黙します。わたしは言います。
「それはわたしを元に戻す……いえ、わたしをわたしでなくすスイッチですね」
「……」
 沈黙が答えでした。
 ええ、予感はしていました。
 彼はひどい人です。基本的に、とんでもなく非人間的で悪魔的なことしか考えていません。
 幸福なこのわたしが、もう一度壊れてしまったところを見てみたい。そういうことでしょう。
 一度壊して、新しく作りなおしたものを、積み木のようにもう一度壊す。彼はそんな人なのです。
 むしろ壊すために新しく作りなおしたのだと思います。
 なぜならば、わたしならばそうするからです。
「ふふ」
 何の罪もない人間を巻き込んで幸せな家庭を崩壊させた。
 その罪悪感を幸福で塗りつぶせなくなったわたしは、別の方向に壊れてしまうことでしょう。
「わかりました」
 わたしはスイッチを取りました。彼はわたし自身に押させるつもりのようでした。
 わたしは彼の玩具ですから、選択の余地などありません。わたしはスイッチを押すしかありません。
 ただし、その前に言っておきたいことはありました。
「一度壊したものは、戻せませんよ。あなたは、わたしが惜しいとは思っていないかもしれませんが」
 彼は沈黙します。わたしは言います。
「わたしになりたいと思いませんか」
 わたしは、エリカさん達で遊ぶことを通じて、わたしが貴重な存在であることを知りました。
 わたしほど完璧に壊されていて、わたしほど完璧に幸福である人間は、世界中どこを探してもいないでしょう。
 そして幸福になりたくない人間など、この世にはいないのです。
 わたしには彼の心情が透けて見えるようでした。
「もしも、このスイッチを……」
 わたしはスイッチを指に添えて言いました。
「――わたしがあなたを支配するスイッチに、変えていただければ」
 わたしは続けます。
 わたしが彼になりたいと思うように、彼もまたわたしになりたいと思っていることを、わたしは知っていました。
「あなたを、わたしのように、幸福にしてあげます」
 わたしは笑いました。彼も笑いました。そして、彼はくいと手首を曲げました。スイッチを作る動作でした。
 さて、わたしの考えは正しいでしょうか。あるいは壊れた心が産み出した、ただの妄想でしょうか。
 スイッチを押せばわかります。
 どちらであってもかまいませんけどね。
 今の幸福なわたしの心には、過去のわたしと同様に、未来のわたしですら、付け入る隙間などないのですから。
 わたしは至上の幸福に包まれながら、わたし、あるいは彼を壊すスイッチを、押しました。
 
(完)